こんにちは、あゆゆです!
わたしが初めてヨガクラスを体験したのは、かれこれ5年前。見よう見まねで、先生と周りの生徒さんを見ながらおこなったのが太陽礼拝でした。人生初のダウンドックは、今思い返しても笑えてしまいます。(笑)

今回は、5年経った今でも変わらず練習を続けている、この太陽礼拝を深く掘り下げてみたいと思います。

太陽礼拝は比較的新しいシークエンス

地域や流派によってパターンは様々ありますが、連続した12のポーズをとることで、「一日の始まりに太陽に挨拶し、その恵みに感謝する」という意味があるのはご存知かと思います。

しかし、今でこそ世界で一般的に広まっていますが、当時、ヨガは専門の出家修行者の禁欲的な精神修行法と認識されていたため、一般人が健康のために行うものとは思われていませんでした。

ヨガの中の太陽礼拝が、現在のような体系になったのは、ここ100年ほど。5000年の歴史があると言われているヨガの長い歴史から見れば、つい最近のことなんですね。

太陽は目に見える神様?!

太陽礼拝は、サンスクリット語で「スーリャナマスカーラ」と言います。「スーリャ」には、「太陽」という意味がありますが、単なる物質的な太陽を意味しているだけではありません。

全ての生き物に光(エネルギー)を与える神様だと信じられています。インドではスーリャ・バガヴァーン、日本では天照大御神(あまてらすおおみかみ)、インカ帝国ではインティ、ギリシャ神話ではアポロンなど、宗教や呼び名は違えど、世界中で礼拝していますね。

ただ世界を明るく照らすだけでなく、光を浴びた者は、気持ちを明るく前向きにさせてくれ、生命力を与えられることから、「太陽は神である」と伝えられてきました。

インドにはシヴァ神やヴィシュヌ神など、多くの神様が存在しますが、目に見える神様である太陽に向かって、体で表現した祈りが「太陽礼拝」なのです。

太陽が1年(12か月)かけて横道十二宮を1周することに由来する

太陽礼拝の12のポーズは天体を回っている太陽の通り道である「横道十二宮」を表しています。この12のポーズに合わせて唱えられるマントラもあり、これは太陽の持つ12の名前と性質を示しています。

体より言葉を、言葉より心を使う方が、より神様に近づきやすいと言われています。そのために、太陽礼拝のシークエンスをし、マントラを唱え、祈りを捧げ、太陽(神様)を認識し、感謝と敬意を示しているそうですよ。

ここで、太陽礼拝のマントラをご紹介!

1.Om mitraya namah(オーム ミトラヤ ナマハ)

2.Om ravaya namah(オーム ラヴァエー ナマハ)

3.Om suryaya namah(オーム スーリヤーヤ ナマハ)

4.Om bhanave namah(オーム バーナヴェー ナマハ )

5.Om khagaya namah(オーム カガーヤ ナマハ)

6.Om pushne namah(オーム プシュネー ナマハ)

7.Om hiranyagarbhaya namah(オーム ヒランヤガルバーヤ ナマハ)

8.Om maricaye namah(オーム マリーチャエー ナマハ)

9.Om adityaya namah(オーム アディティヤー ナマハ)

10.Om savitre namah(オーム サヴィトレー ナマハ)

11.Om arkaya namah(オーム アルカーヤ ナマハ)

12.Om bhaskaraya namah(オーム バスカラーヤ ナマハ)

いかがでしょう?太陽礼拝のシークエンスが様々な形で取り入れられ、別格である理由が分かりますね。わたしは、太陽礼拝の奥深さを知ってから、今まで以上に呼吸と動作がゆっくりになり、4回おこなうだけでも15分かかるスピードになりました。そしてポーズの形に捕らわれない理由にも納得しました。

太陽礼拝のアレンジは無限大。なぜなら、ヨガのポーズは数億個あると言われています。だからこそ、基本の形である「太陽礼拝」を正しく学んでみてはいかがでしょう。

ヨガジェネレーションでは、歴史を深く学んだ先生がお伝えするワークショップを多数開催しております。この機会に、今一度見つめなおしてはいかがでしょうか?

(参考図書:祈りの理論&サンスクリット語の祈りのことば Medha Michika著