ヨガ解剖学が誇りを持てる世界を目指して

およそ10年前。ヨガ業界では「ヨガ解剖学」という言葉は今ほどメジャーではありませんでした。今でこそ、RYT200やヨガ指導者養成講座では当たり前のようにカリキュラムの中にあり、数々の講座やワークショップも開催されています。

ヨガジェネレーションにおいても<実践>ヨガ解剖学基礎講座基礎編は、最も人気のあるロングラン講座です。この講座が2020年、10周年という記念すべき年にリニューアルをすることになりました。

今日は、このリニューアルを記念して、この講座の担当講師である内田かつのり先生から、ヨガ解剖学基礎講座への想いを語って頂きました。以下は内田先生の直筆となっています。

内田かつのり先生より~はじめに~

内田かつのりヨガ解剖学講座膝関節セラピーの様子。トリコナアサナの膝の扱いを説明している様子
2010年より開始したヨガ解剖学基礎講座「骨ってなんだろう 筋肉ってなんだろう」が、2020年10周年を一区切りに新しくブラッシュアップします。

この10年で、ヨガ業界を取り巻く環境も大きく変化・変容しました。

当初、本講座の目的は「ヨガ業界に身体の知識を根付かせよう」がキーワード。それを僕は『ヨガ解剖学』と名付けました。

嬉しい事に、その目的はある程度達成したのでないかと思える程、今ではそのようなワークショップ、講座が巷に溢れ出しました。

眠くならない解剖学!10年に渡るニーズの絞り込み

内田かつのり先生によるヨガ解剖学基礎講座
この講座は当初ハンドアウトは7~8ページ×2日間というボリュームで始まりましたが、現在は約半分のボリュームになっています。それはネガティブな要素が重なりただ減った訳ではなく、毎年、毎回、参加者の皆様からのニーズを切り取っていった結晶なのです。

その1つに『いかに暗記から遠ざかるか!』が存在し、これこそが楽しく学ぶコツになります。(仮にヨガの学びに国家試験が存在するのならば、否が応でも暗記・記憶は必須条件となり、残念ながらそれに対しヨガ独特の頑張らない心は当てはまりません)

幸い、ヨガには国家試験といったものはなく、良い意味での猶予期間が存在するのです。参加者の皆さんが持ってこられる『やる気』という思いは、暗記一辺倒の詰め込みタイプの学びだけでは、やらされている感に包まれ、モチベーション下がるだけです。結果、やっぱり解剖学はつまらない…となる事必至なのです。

その為に、さまざまな工夫を費やし、講座内容を絞り込み、センテンスにフックをかけ、いかにして眠くならない解剖学を創り上げていくか!を志したものが、この基礎講座なのです。

解剖学×ヨガの架け橋

内田かつのり先生がアジャストメントしている様子
猶予期間が長いヨガライフ。その間に良い過ごし方を心がけて欲しいと思います。1日数分をま・な・び・というものへ熱量を注ぎこみさえしてくれたなら、1年後には驚きの変化、劇的な成長をま・な・び・は約束してくれます。

この講座で徹底して落とし込んでいく内容は、数千あるアーサナを、巷に存在するヨガアーサナ本の如く、1つ1つを暗記する為の時間では無いのです。

数千あるアーサナであっても、
苦手なアーサナであっても、
知らないアーサナを誰かに聞かれたとしても、

その場で対応可能な『私独自の視点』を育てる時間。解剖学という科学を基に、根拠ある答えを導き出す、その為の最初の一歩を踏み出す講座になっています。

紙の上での解剖学からマットの中での解剖学へ

内田かつのり先生がアジャストしてくれている様子
その驚きの変化、劇的な成長の為に、講師と呼ばれる僕ら伝える側の人間は、解剖学という学問を学ぶ事で、どのような変化がアーサナへ起こるのか!という事を、『紙の上で答えを提供する』のでなく『マットの中へ落とし込む』実践を通じて、ヨガへの橋渡し役を行わなければならないと思っています。

ヨガのプロとして誇りの持てる世界を目指して

クリスマスのコスチュームを着た内田先生、ぐっち、のりこ先生が笑顔でピースサインしている
どの世界に於いても、その道を極めて来た方からは、必ず佇まいと言う名の風格が漂うものです。ヨガインストラクターと言う立ち位置は、見知らぬ方からすると、ある種の憧れがあり、華やかな世界にも写る事でしょが、現状は違います。過酷で、忙しく、その日のクラスネタと言うような物に多くインストラクターが焦り、怪我について尋ねられたならどうしよう…というような現実に悩まされている方は多数いるかと思います。

例えばプロスポーツの世界では、どんなに凄いアマチュアがいても、やはりプロには勝てない。そのハードルの高さ、それこそが神聖さを保ち、健全な図式を創り上げているはずです。

ヨガ界にもそのようなハードルの高さがあっても良いのではないでしょうか?

少なくとも、僕の周りで育ってくれた仲間たちは、いつでもその矜持を持ってヨガインストラクターを背をってくれています。

ヨガ解剖学を誇りに出来る世界をどうか一緒に創り上げてくれませんか?

【新】実践ヨガ解剖学講座< 基礎編 >:集中講座内田かつのりヨガ解剖学基礎講座