グルジ先生の哲学の様子

ヨガが一時の流行ではなく、この先もずっと、多くの人にとってそれぞれの選択肢の中にありますように。

これは、自らヨガを選択し、練習を積み、勉強して、人によっては指導していてる。きっと多くの方が同じ想いでいるのではないでしょうか。

 

ヨガの目的とは?

生徒さんがヨガ哲学を学んでいる様子
健康・美容・ストレス解消…。「○○ヨガ」といったように、生徒さんのニーズに合わせて特徴を持たせたヨガクラスが増えています。またヨガスタジオだけでなく、スポーツジムや公共施設、公園、会社の福利厚生など、ヨガはより一層広がりをみせています。もちろん、流行は悪いことではありません。ヨガに興味がない方にまで「ヨガ」という単語を届けることができています。

今日はそんな現代だからこそ考えたい、ヨガの本来の目的をクリシュナ・グルジ先生に聞いてみました。
 

ヨガとエクササイズの違いを言えますか?

グルジ先生がホワイトボードの前でお話している様子
ヨガの魅力を感じている皆さんに一歩踏み込んで考えて頂きたいことがあります。それは「ヨガクラスがヨガクラスである所以」です。数年前までは「ヨガはエクササイズとどう違うの?」と思っていた方も多いのではないでしょうか?そして、その素朴な疑問は、ヨガ未経験者の方の多くが感じているものです。
 
流行の波に乗り、ヨガ未経験者がヨガクラスへ足を運びやすい時代となりました。体験し継続してきたからこそわかった「エクササイズではないヨガの魅力」を「ヨガとは何なのか?」をしっかりと理解するべき時なのかもしれません。
 

ヨガとは「知識の進化」

ヨガ哲学の講義
健康促進のためにヨガが有効というイメージが大きい中、それは目的ではなく「方法」の1つだとすれば、なんのために私たちは健康に長生きをするのでしょうか?

インドで幼いころからヨガとともに過ごしているクリシュナ・グルジ先生は、こうおっしゃっています。
 

人は「知識」で生きています。ヨガの目的は進化、それは「知識の進化」です。ヨガをすることで健康で長生きできるのは、知識の進化に時間がかかるためです。長生きしても毎日お酒を飲んでいるようでは意味がありません。目的が異なると、誤った進化になってしまう。

知識を進化させるためのツール=ヨガ哲学

ミニバガバッドギータ―
では知識の進化とはどういうことを言うのか。

例えば、ヨガに解剖学は必要です。しかし理解することが目的ではありません。難しいアサナができることが目的ではありません。柔軟で力強い身体になることが目的ではありません。それを学ぶことで様々なことに気づいていく。そのことに意味があります。全てはより良く「生きる」ということに繋がっているのではないでしょうか。

でも、どうすればより良く生きられるのかがわからない。

神様と問答を繰り返していくことによって、それぞれの物事に対して、どう行動すべきか、どう考えていくべきか、生きるための道しるべとなるもの。それがヨガ哲学です。グルジ先生は「ヨガを伝えるためには、まずヨガ哲学を学ぶべき」とまでおっしゃいます。

日本での指導歴は10年を越えようとしいているグルジ先生ご自身も、常に練習者であり続けています。ヨガ哲学書のミニヴァガバットギータを持ち歩き、毎朝開いたページのマントラを感じながら瞑想をしているそうです。

伝える人から受け取る人へ。受け取った人がいつかは伝える人へ。ヨガの魅力を伝えるヨギ・ヨギーニへ成長を重ねていきたいですね。