癒やしのためのヨガ

こんにちは、ひぐっちゃんです!

みなさんは目的別にヨガプラクティスを変えることはありますか?

私はヨガを始めたばかりの頃は、知識もスキルもなく、ヨガを使い分けるという概念すらありませんでした。強いて言えば、その日の体調によって運動量が多いクラスを受けたり、少ないクラスを受けたりしていた程度です。

そんな私でしたが、指導者養成講座を受けたことをきっかけに、リストラティブヨガやヨガニードラなどの心身の回復を目的としたヨガを知り、私がヨガをする時の選択肢に加わりました。

そのため、以前は疲れている日はヨガをしない(もしくは軽めのヨガを実践)でしたが、今では疲れている日は回復を促すヨガを選択するようになりました。

自分を癒やすツールを知ったことで、疲れやストレスとうまく付き合うようになれたような気がします。

というわけで、本日は産後の女性を癒やすヨガをご紹介しようと思います!
産後でなくても、忙しい女性におすすめポーズなので、参考にしていただけると嬉しいです!

出産後に起きる身体の変化

お母さんが赤ちゃんを抱えている様子
産後6〜8週間の期間を「産褥期」と呼び、この期間では妊娠中の体を産前に戻す働きが体内で起きます。

例えば下記のような変化が挙げられます。

  • 大きくなった子宮が元に戻ろうとする子宮復古
  • 悪露(おろ)と呼ばれる血液と分泌物が子宮から出る
  • ホルモンバランスの急激な変化で精神的に不安定になる
  • 母乳を出すために乳房に変化が起きる
  • 骨盤周りの筋肉の緩みによる尿もれや失禁

同時にたくさんの変化が起きるため、体と心が追いつくのに必死になります。そのため、産後1〜2週間は育児や家事は必要最低限にとどめ、体を休めることに専念することが推奨されています。

産後3週間が経つと「床上げ」に入ります。無理をしないことを前提に少しずつできるこを増やし、元の生活に移行する準備をしていきます。

そして、産後4週目に赤ちゃんの1ヶ月検診の時にお母さんの体もチェックされ、問題がなければ元の生活に戻っていきます。

産後の運動やヨガは産後1ヶ月以降、医師から承諾を得てから始められるようになります。しかし、寝た状態や支えられた状態で行うリストラティブ系のヨガなら産褥期からでもできるものがあるので、ご紹介していきます!※実践する前は主治医に確認をしましょう。

産後すぐに始められるポーズ

リストラティブヨガ
出産直後は、呼吸法(プラナヤマ)やリストラティブヨガ、ヨガニードラなどの休息や回復を目的としたヨガを行いましょう。自分を癒やすことが、心身のスムーズな回復につながります。

ポースは無理せず、ボルスターやクッション、ブランケットなどを活用して心地良い状態を保つことを最優先にします。

【アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)】
アパナーサナガス抜きのポーズ
寝た状態で太ももをお腹に近づけて優しく圧をかけて、内臓をマッサージするポーズ。便秘や腰痛予防に効果が見込めるポーズです。

1.仰向けになり、片足ずつひざ立ての状態になる。
2.両手で足のすねを抱えて、ゆっくりとふとももをお腹に近づける。
3.吸う息で太ももがお腹から離れ、吐く息でお太ももがお腹に近づくのを感じながら、そのまま呼吸を続ける。

【ヴィパリタカラニ(壁に脚を上げるポーズ)】
ヴィパリタカラニー
足を頭より高い位置に上げて、心臓に血液を戻していきます。心身の疲労回復やむくみ・冷えの軽減、腰の疲れの緩和、若返りの効果が見込めるポーズです。

1.折りたたんだブランケットやボルスターを壁側にセットする。
2.お尻をブランケットに乗せて仰向けになり、両足をほぼ垂直になるように壁に預ける。
3.かかとをしっかり壁につける。
4.両手はバンザイをするように上げるか、肘を曲げて頭の横に手をおく。
5.体の重みを床にゆだねて、姿勢に違和感がなければ深い呼吸を繰り返す。

産後6週以降にできるポーズ

ダウンドッグをしている母親と下をくぐる赤ちゃん
産後6週以降は医師の許可が下りれば産後向けの運動教室に参加できるようになります。引き続き心身の回復をしながら、妊娠出産で緩んだ骨盤底筋などの深部の筋肉を鍛えていきます。

また、授乳などの育児による肩こりなどにヨガのポーズが役立つので実践してみましょう。

【ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)】
ウトゥカターサナ椅子のポーズ
下半身と体幹を鍛え、無理なく継続的に続けることでスタミナアップが見込めるポーズです。慣れないうちは壁に上半身を預けて実践することもできます。

1.脚を腰幅に開き、足裏をしっかり床につけて立ちます。
2.息を吐きながら膝を曲げて、椅子に腰掛けるようにゆっくりと姿勢を落としていく。
3.膝が内側に入らないように、腿の内側・裏側の筋肉を意識する。
4.土台が安定したら肩が上がらないように両手を上げて、その状態で5〜10呼吸キープする。

【ゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)】
ゴムカーサナ牛の顔のポーズ
胸を開きながら体の後ろで手を組むことで、授乳や抱っこによる肩や腕の疲労の緩和が見込めます。太ももの筋肉が硬く、膝と膝を合わせて座れない場合はあぐらや正座、椅子に座った状態でも行えます。

1.長座の姿勢で座り、右膝を曲げ左足の下に足を通す。両手を体の前につき、お尻を少し上げて右膝が体の中心に来るように調整する。
2.左膝を曲げて、両手を体の前につき、お尻を少し上げて左膝を右膝に乗せるようにしてゆっくりお尻を床に戻して座る。
3.右手を上げて肘を曲げる。背中の後ろ側で左手で右手を掴む。届かない場合はタオルを使っても良い。
4.頭で右腕を後ろに押す。腰が反りすぎないように注意し、その状態で5〜10呼吸キープする。
5.脚と腕を入れ替えて、反対側も行う。

産後ヨガを続けるコツ

ベッドの上でくつろいでいる女性
家事や育児に追われていると、ついつい自分の休息を後回しにしてしまい、そのまま寝る時間になってしまうこともあるでしょう。そもそも、妊娠前から自分の時間を取ることを忘れていた人も多いのではないでしょうか?

ここでは、休息を習慣化するためのコツを5つご紹介いたします♪

1.空き時間を見つけたら、その数分間はいったん家事をやめて休息を取りましょう!
数分の家事を止めたことで、家族に迷惑をかけることはほぼありません。自分の心の平穏を優先しましょう。

2.ヨガで使うマットやブランケット・クッションを目に見える決まった場所に置いておきましょう!
あなた自身がヨガのことを忘れても、マットを見ることで思い出すことができます。

3.赤ちゃんを寝かしつける時、意識的なヨガの呼吸(ウジャイ呼吸)を取り入れてみましょう!
ゆったりとした一定のペースの呼吸音は自分だけではなく、赤ちゃんの緊張を解くことにもつながります。

4.完璧に行おうとしない!
ヨガは静かな場所で行わなければならない、ヨガマットの上でなければならないなど、「こうあるべき」と決めつけず、ベッドの上でもパジャマでも気楽に楽しく生活に取り入れてましょう。

5.産後ヨガの友達を作りましょう!
もし、近所で産後ヨガクラスが開催されていれば、一度行ってみましょう。同じ産後同士で気の合う友達ができたり、情報交換ができたりして、ヨガクラスに行くことが楽しみになります。

いかがでしたでしょうか?産後に限らず、自分を癒やすツールを知っておくことは、過酷な環境でも自分の心身を健やかに保つことができます。

ぜひ、自分の環境や状況にあった癒やしのヨガを見つけてみてくださいね!