片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景

飽きられないコミュニケーション出来ていますか?

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。生徒が笑顔で講師の話をきいている様子

ワークショップに参加した時、なぜか最後まで楽しめずに”飽きてしまう”経験はありませんか?

ヨガインストラクターにとって”飽きさせない”クラスを提供することはとても大切です。最後まで楽しんでもらえる工夫が必要となります。話し方、声、抑揚のつけ方、目線、身振りなどなどコミュニケーションスキルを磨くことこそが、ヨガインストラクターにとっての最大の武器となり、また、大きな壁にもなり得ます。

インストラクターの”常識”は通じない

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。絵本を持って説明する片岡先生ワークショップに参加している生徒さんは学ぶ姿勢で積極的なはずです。それでも飽きてしまうのは何が原因なのでしょう?そこで先日お邪魔しました「キッズヨガ:絵本を使ったプラーナヤーマ集中講座」を紹介させてください☆キッズヨガに”飽きさせない”ヒントがありました。

講師は保育士資格を持つ片岡まり子先生。活動のベースとなっている関西のみでなく日本全国で人気のヨガ講師です。「子どもにヨガを」なんて微笑ましくて優しいイメージがありましたが、先生のたった一言でそのイメージは大きく覆りました。

子どもには私たちの常識は完全に通用しません。「膝を90度」というよく耳にするリードも、子どもには「90度」がわらないのですから。子どもは楽しいことに純粋です。逆につまらなければすぐに飽きてしまいます。だから工夫が必要。安全に配慮しながら、子どもたちが「楽しい!」と積極的に参加している状態を保たなければいけません。

ヨガの時間だからといって、子どもたちは気にもしないでしょう。自由気ままに動き回る子どもたちと最後までヨガクラスをやりきることができるのはコミュニケーションスキルのなせる業(わざ)だと強く感じました。

「教える」よりも「感じてもらう」時間を

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。絵本とホワイトボードで説明する片岡先生キッズヨガの内容は、私たち大人と同じもの。そこで大人用と子ども用のリードをそれぞれデモンストレーションを片岡先生が見せてくれました。

伝え方がまるで違う。
話し方、声のトーン、身振り手振りの大きさなど、見事に表現を変化させて楽しませる工夫がちりばめられていました。講座後のアンケートには保育士である生徒さんから「すごい!すぐに現場で役に立ちます」と感想がでるほどでした。

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。生徒が読み聞かせのワークをしている様子

そしてなにより一番の違いは今、何が起きているかを質問することでした。
呼吸のやり方を「教える」ことよりも、呼吸をしてみたら「どういう感じかな?鼻の中で冷たかった??おなかがふくらんだかな??」という具合に子どもに質問をすることで今自分に起きていることを観察させ、さらに感じたことを言葉に変えて先生とコミュニケーションをとってもらうことで、自然と子どもが「参加できる」クラスになっていました。

これは、私たちがヨガをする上で大事にしている「内観」のリードと同じことを、子どもに伝わる方法で行っていると言えます。
そして、片岡先生は大勢の子どもたちの中から、集中力がきれそうな子を見つけては敢えて質問し、クラスへの参加を意識づけているとおっしゃっていました。

「キッズヨガ」という名のコミュニケーションスキルを磨く

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。寝っ転がって絵本を読み聞かせる片岡先生片岡先生のお話を聞けば聞くほど、子どもにヨガを提供するからこそ、学ばなければならないことがたくさんあることに気づかされます。キッズヨガで磨かれるアウトプットスキル、コミュニケーションスキルは、場の空気感を作り上げることに大いに役立ちます。

大人も子どももクラスの本質は同じ

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。瞑想をする片岡先生片岡先生のキッズヨガは伝え方を変えているだけで、本質は大人のものと同じ。どのように伝えるか、どのように感じてもらうか、どのようなお声がけをするか、届け方を変化させるスキルが冴えわたっています。また、その変化のつけ方は大きく大胆で、保育士の経験が活かされたキッズヨガならではの特徴だと感じました。

「楽しい」はヨガインストラクターが作り上げる

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。大きく息を吸う片岡先生大人も子どもも、最後まで楽しんでもらえる工夫が必要です。ただ、良くも悪くも大人は何も言ってはくれません。その点、子どもの反応はリアルタイムで正直に現れます。そもそもヨガに興味がない、参加することも受動的、つまらなければつまらない態度を正直に示します。 ヨガ初心者の生徒さんに置き換えると通常のクラスへの取り組み方のヒントになると思います。ヨガの魅力をいかに体感してもらえるか、楽しんでもらうにはヨガインストラクターのコミュニケーションスキルにかかっています。

片岡まり子先生のキッズヨガワークショップ風景。絵本を膝の上に乗せる生徒キッズヨガを通して、ヨガを伝えるスキルを磨くことができます。そう断言できるほど、片岡先生のクラスは始終笑いに包まれて楽しい時間が流れていました。そうかと思えば、鋭い視線で時折差し込まれる、保護者への配慮や保育士ならではの気配り、専門知識の解説をされる片岡先生の「プロ」の姿勢がとても印象的でした。
「キッズヨガ:絵本を使ったプラーナヤーマ集中講座」は、クラス作りや表現力、コミュニケーションスキルに悩んでいる全てのヨガインストラクターにお勧めです☆