こんにちは。ヨガジェネレーションのがんちゃんです。
あなたの周りに過食症や拒食症等、食に関する悩みを悩みを抱えた方はいますか?「いない」という方が多いかもしれません。それはなぜか。「誰にも言えないでいる」人がとても多いからです。

ヨガジェネレーションでは「摂食障害の症状を緩和するためのヨガ 」を6年前から開催しています。「身近にはいない」という方こそ、よろしければこの記事をシェアいただければと思います。

 

摂食障害患者は全国で2.6万人

 
2016年4月に発表された厚生労働省研究班調査によると摂食障害患者は全国で2.6万人。医療機関を受診しない人も多いため、実際にはもっと多くの患者がいると想定されています。
 
またそのうち9割が女性であることがわかっています。

ー参照元:「摂食障害患者2.6万人 相談の4割、治療せず」(2016年4月 日本経済新聞 電子版) 
 

摂食障害患者のうち、治療を受けていない人は半数近く

 
本人や家族からの相談で、実際に医療機関で受診しているのは39.6%。治療を途中でやめたり、治療を受けていない人が43.0%だそうです。
 
医療機関にかかった場合、治療法は心と身体両方からのアプローチが。前者はカウンセリング、後者は薬物療法です。精神のパランスをはかるため抗うつ剤や精神安定剤が処方されることが多いですが、服用によって起こる副作用に苦しむ方多いのが現状です。

ー参照元:「摂食障害患者2.6万人 相談の4割、治療せず」(2016年4月 日本経済新聞 電子版)  
 
 

欧米発、ヨガ・アーユルヴェーダでの治療メソッドが学べる

エマ
日本語で「摂食障害 治療」とインターネット検索をしてもヨガ・アーユルヴェーダの情報はまず上位に上がってきません。ですが海外に目を向けると、欧米では医療機関での治療のサポートとしてヨガ・アーユルヴェーダを取り入れたメソッドが確立されており、治療専用のプログラムが多数存在します。
 
そんなメソッドの一端を1日で体験できるのが「摂食障害の症状を緩和するためのヨガ 」。講師は自身も摂食障害の経験があるエマ先生。とても穏やかな声とあたたかい人柄の持ち主で「同じ空間にいるだけで落ち着く」と人気です。
 
講座の内容はアーユルヴェーダが大きなウェイトを占めます。具体的には体質についてとそれに合った食事、消化力や食欲について、そして日々のルーティーン(ディナチャリア:手軽なセルフマッサージ等)を取り上げます。その他、身体の緊張をほぐすやさしいアサナ、身体の状態を静かに見つめるための瞑想(ボディ・スキャン)、ハーブティーとドライフルーツ等を全員で食し、沸き起こる感覚や感情を内観する「マインドフルネスイーティング」も。
 
 

”自分を愛すること”に立ちかえる

 
参加者の大半が摂食障害経験者。「生徒に摂食障害と思われる人がいるので何かできたら」との思いで参加されるヨガ指導者もいます。
 
講座の最初と最後には思ったこと、感じたこと全員で共有するシェアリング・サークルが行われます。最後のシェアリングでは毎回、ひとつのキーワードが表出するように思います。それは「自分をありのままに愛すること」。以下に参加者の声の一部を紹介して結びとしたいと思います。
 

<参加者の声>

・公の場で摂食障害であることを話したのは初めての経験だったが、シェアできて嬉しかった。素直に自分を愛して、しっかり食べてあげればいいんだと思えた。

・他人を愛するのは簡単に思うが、同じ分量で自分を愛することは難しいと感じていたことに気づけた。自分をいじめない食べ方を心がけていきたい。

 
講座風景 

講座当日、私が密かに驚いていたのは彼女たちが全くそのような悩みを抱えているように見えないことでした。みな、現代に生き、がんばっている、笑顔が素敵な普通の女性たちでした。

何も考えずに一日の中で何度も行う食べるという行為。食に関する悩みがない人も、時には立ち止まって、ご自分の”食”との関係を見つめ直してみてはいかがでしょうか。