ワーク中の生徒と講義中のChie先生

“こうあるべき”

“こうしなきゃ”

そんな思い、みなさんは身に覚えがありますか?

こんばんは、ヨガジェネレーションのなおこです。

あれやらなきゃ、これやらなきゃ…日常が忙しくなると、ついついそんなタスクのようなものが積み重なりがちですよね。

Chie先生によるクラス作りの表と裏!ヨガインストラクター向け解説つき2時間の体験クラス

この日のクラスは、そんな”こうあるべき、こうしなきゃ”がヨガのシーンにおいても起こっていないか?そんな切り口から始まりました。

「こうあるべき」という思い、知らず知らずのうちに背負っているかも?

安楽座で座るChie先生と生徒の様子
安楽座で座る。「クラス作りの表と裏」講座、ヨガクラスでよくあるこのシチュエーションからのエピソードで始まりました

ブロックをお尻の下に敷かないほうが、いいと思って…

先日おこなわれた、クラス作りの表と裏!ヨガインストラクター向け解説つき2時間の体験クラスの冒頭。

クラスを始めるにあたって、安楽座で座るとき、安定して座る姿勢をとるためにブロックやボルスターをお尻の下に敷く選択肢を提案しながら、ふぅっと一息つくと、Chie先生は、安楽座に関して以前生徒さんから聞いた言葉を紹介してくださいました。

これまで、数々のRYT200やワークショップに関わってこられた講師のChie先生。ティーチャーズトレーニングを通して接してきた生徒の数はのべ1,000人にものぼります。

たくさんの生徒さん、ヨガインストラクターと接してきたChie先生。

安楽座のときに、ブロックは敷かないようにしていると語った、その方の理由は、こうだったそうです。

そのほうが、身体ができているみたいだから。こうしたほうがいいかなと…

もしかしたら、それは…私はしないかな、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかしこのケースを、こうあるべきという意識が心の中にある、と大きく捉えるとどうでしょうか。

  • このポーズの完成形はこうなのだから…
  • ヨガインストラクターなのだからこうあるべき

大なり小なり、心のなかにこうしたこうあるべきに心当たりがある方も少なくないはずです。

例えば、

  • クラスの流れはこうだから、次はこうしなければ…!
  • 生徒さんが飽きないように、 毎回違うシークエンスをしなければ…!
  • 生徒さんに分かりやすいように、 これもあれも言わなければ…!

これらもブロックの例と同じように、こうあるべきが心にある状態と言えますよね。

心に住みつきがちなこうあるべき、を軽くするが今回のクラス作りの表と裏!ヨガインストラクター向け解説つき2時間の体験クラスのテーマです。

「こうあるべき」という思いを外す、ヨガクラス<表>の60分

長座前屈をする生徒さんをアシストするChie先生
もっとたくさん倒さなければ、という思いをほどいてくれるような、インストラクションとアシスト

「クラス作りの表と裏」、まず前半の60分はたっぷりとヨガを味わう時間。

前屈で、もっと、もっと…と、たくさん倒そうとする自分に気づきながら

パスチモッターナアーサナを背中側からアシストしながら、Chie先生はこうインストラクションします。

ほんの数センチ、上体を起き上がらせる方もちらほら。

かかとを無理に下ろそう、下ろさなければ、と思う自分に気づきながら

ダウンドッグでは、こんなインストラクションが空間に響きます。

足踏みをしたり、小さく動いたりしながら、頭ではなく身体の状態に目を向ける時間に変わります。

このポーズの完成形はこう。日々、身体の状態は違うのに、頭で思い描いたポーズとの乖離を埋めるように、”こうでなければ”を身体に強いてしまうことを、知らず知らずのうちに行ってしまっている方も多いはず。

そんな状態にはっと気づき、頭ではなく身体や内側とやりとりするきっかけとなるような、Chie先生の言葉が、60分をつなぎ続ける、たっぷりとヨガをする60分となりました。

クラスを作った本人にしか語れない、今回のクラスに込めた5つのテクニックを解説!<裏>の60分。

ホワイトボードの前で講義をするChie先生
裏の60分は、5つのテクニックを明かす時間。この時間があるから、表の60分も安心してヨガに没頭できます

ヨガクラスを受けたすぐ後、本講座のもう一つの目玉である<裏>の60分が始まります。

「裏」と聞くと、見聞きしてはいけないなんだかあやしい雰囲気を感じるかもしれませんが(笑)、この講座では、クラスを作った本人(講師)の胸のうちに本来秘められているはずのテクニックを存分に明かすという意味で、「裏」という言葉を使っています。

このクラスが生まれるまでの経緯を

  • テーマ設定
  • アサナ選び
  • シークエンス
  • インストラクション
  • アシスト・アジャスト

の5つのテクニックを交えながら、解説を受けられる時間です。

〇〇しなきゃ、って思いながら動くと、身体はどう反応すると思う?試してみようか!

Chie先生の声かけで始まったワーク。

えーーー!?

〇〇しなきゃと思いながら動いたときと、〇〇しなきゃという思いを外した時の動き。その違いに、スタジオには驚きの声が響きます。

同じ動きでも意識によってここまでの違いが出ること。

そして、その「こうしなきゃ、こうあるべき」はヨガインストラクターの経験が浅いときほど、思いがちなことであること。

毎回、本講座は2時間という限られた講座をたっぷりと体験し学びの時間にあてるため、今の状態や学びたい内容を事前アンケートをWEBでおこなっているのですが、今回の参加者のみなさんの8割がヨガインストラクターとして活動しはじめて3年以内の方々でした。

Chie先生はそんな参加者の状況、そしてクラスが始まるまでの30分の間のヒアリングを通して、今回、このテーマを選んだそうです。

どんな感覚がそこにあるのか。その内観がテーマだったから、例え口数が多くても、うるさく聞こえず、生徒さんが、自分を内観することから意識が離れないのが今回のインストラクションのポイント。

Chie先生は裏の60分で、インストラクションについてはこんな風に”種明かし”をし、講座では具体的に気を付けているポイント、まるでBGMのような立ち位置のインストラクションの秘訣について教えてくださいました。

アサナ選びやシークエンスのみならず、設定したクラステーマによってインストラクションやアシスト・アジャストも変化していく。

その理由と秘訣をぎゅっと60分で受け取れる、濃厚な裏側の60分でした。

“こうあるべき”からの解放の先に見えてきたものとは

生徒にアシストを教えているChie先生
アシストするときの手の位置、角度、力の入れ方…現場だからこその学びも魅力のひとつです

ヨガティーチャーになりたい!と思った時の感覚を思い出しました

この日、1人の生徒さんが、Chie先生にこんな言葉を残して帰られました。

実は、このクラス作りの表と裏!ヨガインストラクター向け解説つき2時間の体験クラスでこのように自分自身の原点に立ち返る体験をする方は少なくありません。

きっかけは2つ。

1つ目は表の60分の想像以上の充実。「あっ、このアサナのつなげ方、参考になるな」「この言い回し、伝わりやすいな」というように、ヨガクラスを受ける度についそんなアンテナを張り巡らしてしまう方も多いはず。

後で全て解説してもらえる、という安心感がそのアンテナを鎮め、意識は自然と内側に向いていきます。

「久しぶりにこんなにじっくりとヨガを楽しめた。シャヴァーサナの感覚がまるでいつもと違った」

この講座でこういった声が絶えず寄せられているのは、表の60分に秘密があります。

2つ目は、裏の60分でChie先生によって語られる言葉

5つのテクニックをワークを交えて60分でぎゅっと凝縮してお伝えするフォーマットでお送りしている裏の60分ではありますが、その5つの枠を超えた心に響く言葉が毎回異なる内容でプラスされているように感じます。

この日は苦手意識のある方も多いインストラクションから派生して、こんなお話が。

あの言葉いいな、と思うこともあるかもしれない。けれど、どこかの誰かが言ってた言葉、ではなく、自分の体で体感した言葉にこそ、臨場感が生まれる。

自分の体で体感したことでしか伝えられないからね。あとでお話する安心感のもとで、何度も何度も、その体験も積み重ねっていってほしい。

あれを言わなきゃ、この言葉も今度使おう…という風に、こうあるべきをどれだけ背負っていたのかに気づくこと。そして、それを外す手法、動きや言葉で次は自分がそれを伝える一例も体験し学んだ皆さんは、心なしか晴れやかな表情に見えました。

そして、よりよいクラスにしようという重圧に対してのこととはいえ、こうあるべきで自分をがんじがらめにしてしまっていた思考をほどいたとき、ヨガインストラクターを志したときの原点とも言える、ヨガを伝えたかったという思いや感覚を思い出せたのかもしれません。

クラス作りの表と裏!ヨガインストラクター向け解説つき2時間の体験クラスは、クラスを作った本人からの確かな5つのテクニックが受け取れるという安心感のもと、忘れかけがちなヨガの体感覚を純粋に積み重ねていける、唯一無二の講座であると改めて感じました。

次回の開催も決定しているので、ぜひこちらからチェックしてみてくださいね。ヨガをしながら、もうアンテナを張らずに存分に内側に意識を向けられる安心感と、クラスを作った本人だからこそ語れる的確な解説、その両方がぎゅっと詰まった2時間。

繰り返し積み重ねることで、いつか知らず知らずのうちにヨガインストラクターとしての視野やステージが引きあがっている自分に気づけるはずです。