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2025年も、気づけば残りわずか。
年々、1年が過ぎるのが早くなっている気がします。この前、同じようなことを書いたはずなのに、もう今年も終わろうとしています…。
こんにちは、ヨガジェネレーションのべーです。
慌ただしく過ぎていく日常のなかで、ふと立ち止まって「呼吸」に向き合う講座を開催しました。
それが、中井先生の年末企画「アーサナ&プラーナヤマ特別クラス」です。今年で2年目となる、この年末恒例のクラス。呼吸法はとても大切だと分かっていても、アーサナクラスの中ではなかなか時間を取れないからこそ、毎年この時期に開催していただいています。
今回は、中井先生が先日訪れたインドでのお話から始まりました。
私たちは「あたりまえ」を、あたりまえすぎて認識しない

私たちって、あたりまえのことを、あたりまえすぎて認識しない性質があるんですよね。
そんな言葉から、講義は始まりました。
ご飯を食べずに、水だけでどのくらい生きられると思いますか?平均的には、3週間くらいだそうです。
さらに、水も取らなければ1週間。では、呼吸をせずにどのくらい生きられるかと言われたら……1週間なんてことはないですよね。5分もしないうちに倒れてしまうと思います。
正直なところ、私は「水だけで3週間も生きられる」という事実にまず驚きました。でも、それ以上に心に残ったのは、呼吸が止まった瞬間、私たちはほんの数分で生きられなくなるという事実でした。
それほどまでに、呼吸は生命と直結している。にもかかわらず、私たちはそれを深く意識することなく、日々を過ごしています。
食べることにはこだわるけれど、呼吸にはどれだけ意識を向けているだろう
体にいいものを食べよう、という意識は皆さんありますよね。でも、どんなふうに呼吸をしようか、ということは、あまり考えないんじゃないでしょうか。
中井先生のその言葉に、思わずうなずいてしまいました。
栄養や食事法にこだわる人は多い。
サプリや健康食品に詳しい人もたくさんいる。
でも、自分の呼吸について、どれだけ意識しているだろうか。
ご飯を食べなくても、水だけで3週間は生きられる。
でも、呼吸を止めて3週間生きることは、到底できません。
この日は、そんな「生命そのもの」とも言える呼吸を、じっくりと味わう2時間となりました。
プラーナーヤーマの目的。実は「息を止めること」

ヨガのクラスでは『息を止めないで』と言われることが多いですよね。でも実は、プラーナーヤーマでは“息を止める”クンバカがとても重要なんです。
そう話しながら、中井先生は続けます。
人は、集中が高まると自然と息が止まります。今日は、その状態を意識的につくっていきます。
さまざまなプラーナーヤーマ(呼吸法)を行いながら、目的はあくまでクンバカ(呼吸の保持)。
最大で16カウント。もちろん、無理をする必要はなく、難しいと感じたら途中で呼吸を戻しても大丈夫。
呼吸を止めたときに訪れる、静けさ。
その静けさの中で、集中が深まっていく感覚。
呼吸によって集中を高め、そこから瞑想へ入り、自分の本質を理解していく—それは、ヨガの道そのものでもあります。
この日は、プラーナーヤーマをしっかり1時間行うため、その前に1時間のアーサナ。体を動かしてから座り、呼吸と向き合う時間へと入っていきました。
日常の「あたりまえ」に、目を向けるということ

2025年現在、ウクライナやパレスチナをはじめ、世界では大小含めると50〜60もの紛争があるとされています。
安全に、平和に暮らせている日本。
その日常は、決してあたりまえではありません。
講義の冒頭で語られた「あたりまえのことを認識すること」という言葉が、後半になるにつれて、じわじわと心に染みてきました。
呼吸ができること。
今日も変わらず、日常が続いていること。
のほほんと生きている私は、そうしたあたりまえに感謝することを、つい忘れてしまいがちです。
でも、あっという間に過ぎてしまう日常だからこそ、ひとつひとつの出来事に、もう少し丁寧に目を向けていきたい。
来年は、そんな一年にしたい。
そう思いながら、この講義を聞いていました。
※この「アーサナ&プラーナヤマ特別クラス」は、来週、東京でも開催されます。
年末に少し立ち止まり、呼吸と向き合う時間を持ちたい方には、きっと深い体験になるはずです。
