目次
日本人初の米国ナショナル・アーユルヴェーティックメディカル協会(NAMA)のプロフェッショナル・プラクティショナーの認定を受けている福田真理先生による、アーユルヴェーダ理論と実践的なヨガが学べる講座が2017年6月より開催されます。真理先生のアーユルヴェーダへの思いや講座内容、また真理先生の師匠であるアーユルヴェーダの偉大な指導者Dr.ヴァサント・ラッド師とのエピソードについて伺いました。
ヨガを実践するためにアーユルヴェーダ理論が必要なわけ
―早速ですが、ヨガとアーユルヴェーダ両方を習得できるRYTを始めるきっかけはなんでしょうか。
私がヨガを学んでいくうえで、ヨガを奥深く勉強するためにはアーユルヴェーダ理論について先に知るべきだと思ったからです。ヨガをするためには、ある程度動かせる健康な体が必要。では「健康でいられる状態とは何か?」と考える時、それは普段からの食生活、ライフスタイルがとても重要になります。
そのために必要な食、ライフスタイル、呼吸法やシークエンスを学んで、自分の気持ちに正直に生きる、健康でいられるヒントを見つけてほしいです。
一人ひとりの診断から始める特別な講座
―真理先生の講座では始めにアーユルヴェーダの診断を取り入れるとお聞きしました。
日本で一般的なアーユルヴェーダのドーシャ(人々の生命エネルギーまたは体質をヴァータ、ピッタ、カパの3タイプにわける)診断は、脈診が基本になります。私が学び、生徒さんに実践する脈診はもう少し専門的なものになります。脈には7つの層があると考え、臓器の状態や乱れているドーシャ、心の状態も見抜いていきます。心も探っていくと、さらに7つの層を見ることができます。
―なんだか自分をすべて知られてしまうようでドキドキしますね。
ドーシャ診断をすることで、生徒さんが自分の体質を見極めることはもちろん、私も初めて会った生徒さん1人ひとりのことを知りたいので行うものです。緊張や不安があると思いますが、安心して大丈夫ですよ(笑)
アーユルヴェーダと関連の深い様々な学問も使って診断
―真理先生は、数秘学やインド占星術、マルマセラピーなどさまざまな知識をお持ちですね。
数必学は、自分の誕生日、誕生月で自分の今世で生まれた目的や人間関係など自分の運命を知ることができます。これはとてもおもしろく、自分を知るきっかけになるため、講座の中でお伝えします。インド占星術やマルマセラピー(108のツボを押すことでリラックスや不調緩和につながるエネルギーワーク)はとても難しく、生徒さんやクラスの状況で必要であればお伝えしていく考えです。
実体験を通して健康になる!
―真理先生の講座の最大の魅力を教えてください。
アーユルヴェーダ理論やヨガのシークエンスを学びながら「自分を知ること」が最大の目的であり、特徴です。例えば、自律神経、女性疾患などそれぞれの疾患に応じて、どんなヨガや呼吸法、ライフスタイルが適しているか、季節に合った食事は何かを見直します。自分のライフスタイルにアーユルヴェーダを取り入れることによって、感情や体調の変化が現れ、感覚がより研ぎ澄まされていくと思いますよ。
―自分が変化していく過程を体感するのですね。
そうです。そのうえで、このシークエンスや呼吸は自分に合っているか、この体調の時はこのシークエンスは避けるべきかを学びます。講座を修了する頃には、目の前の生徒さんの骨格や姿勢、表情などから、相手の健康状態や体質を見極める洞察力が習得できます。
女性にとってとても大切な骨盤底を学ぶ「ペルビックフロア」
―カリキュラムにペルビックフロアを取り入れていますが、どのような内容でしょうか。
ペルビックフロアとは、骨盤底のこと。産前産後の不調、更年期、生理痛など女性特有の疾患にはこの骨盤底周りの筋肉が重要だといわれています。妊婦さんやこれから子供を産みたい人、またシニアの方の不調改善にも有効です。
―女性向けの解剖学としてとらえていいのですか。
男性特有の疾患の前立腺の不調なども対象になります。またヘルニア、坐骨神経痛などの疾患など、さまざまな不調緩和に役立つと考えています。
後半へ続く