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「2月に開催するワークショップは、メンタルヘルスケアでもなく、シニアヨガでもなく、ペインケアにしますか?」
2月の来日では、ワークショップの開催チャンスは1回のみ。私は、マリア先生に聞きました
ええ!ペインケアヨガワークショップは、脳科学や心理学、いろんな側面からヨガを見直すことができるのよ!
こんにちは!ヨガジェネレーションの琴美です。担当のマリア・カースティン先生とこんな会話が行われたのは昨年の11月。
マリア・カースティン先生の「ペインケアのヨガワークショップ~ストレスによる体の痛みを緩和する」は、ただ単に痛みを和らげるヨガを学ぶだけではなく、まず「痛み」を理解するところから始まります。
痛み(Pain)ってそもそも何?何のために痛みがあるのか?
「痛み」という言葉、日常でたくさん使われている気がします。
- 足の小指をぶつけた!「イテッ!!」
- 肩が凝って頭が痛い、姿勢が悪くて背中が痛い、などの慢性的で痛みの箇所を特定しづらい「なんか痛い。ズキズキする…」
- 失恋して心が痛い「(´;ω;`)」
- 失敗してしまった時「それ痛いわー!」などなど。
全てなんだかネガティブワードです。身体的な痛みもあれば、心の痛みもある。「痛み」に好んで出くわしたい「痛み」が大好きだ!という人はあまり聞きません…。
マリアのペインケアワークショップでは「痛み」を
「それまでの動きや行動を止め、変えたく思わせるような不快な感覚」
と教えてくれます。
体の痛みはそもそも、身の安全の危険信号として、誰もが感じるものです。痛みを感じなければ、悪いところに気付かず、放置してしまう。「痛み」とは生きるために必要不可欠なものなのですね。痛みを感じるから治療に行く。
慢性痛とは?なぜ痛みが続くの?
身体的、生理学的な側面で生じる痛みを「疼痛(とうつう)」と言います。
疼痛は、原因を解消すれば、通常はおさまるとされていますが、原因となる部分を治療してもなお(4~6週間以上)持続する痛みを「慢性痛(慢性疼痛)」と呼んでいます。
慢性痛には
- 神経の障害によって起こる痛み
- 血流の悪化や代謝異常によって起こる痛み
- 心理的問題によって起こる痛み
※たいていは、神経障害性疼痛から引きおこる「痛みの悪循環」とも呼ばれる。
などの種類があります。
「痛み」が生きていくためにあるとはいえ、ただでさえ不快な状態が長く続くことは、大半の人は辛いはずです。
「ガマンは美徳」なの!?「痛い」と言えない日本人
Pfizer株式会社の「長く続く痛みに関する実態 2012年vs 2017年比較調査」の調査によると、慢性疼痛を抱える人の7割近くが「痛みは我慢するべき」と回答したそうです。
その理由は
- 通院するほどでもないと思う
- 通院しても治らない気がする
- 通院する費用がかかる
など。
自分や自分の身近な人に置き換えてみても、確かに「痛いけど今は頑張るときだから言えない…」「痛くても病院に行くほどではないかな…」などと、ほっといている場合が多いかも、と苦い思いを抱きました。
もちろん病院へ行って、悪いところがないかをクリアにする、ということは大前提です。
しかし、こんなにも多くの日本人が人に言えずに痛みをガマンしている状況。ヨガで何かできることは無いでしょうか。
ヨガで慢性痛を緩和するために必要な学びとは?
厚生労働省健康局疾病対策課が平成21年に発表した「慢性疾患の更なる充実に向けた検討会」の検討概要によると、
「慢性疼痛は、当該疾病を有する者のQOL(生活の質)に 大きな影響を与えており、身体面、精神面及び 社会面が複雑に関与しているため、診療科を超えた全人的なアプローチが求められる。」と謳われています。
マリア・カースティン先生による「ペインケア ヨガワークショップ」では
- 痛みについての基礎知識
- ヨガが担う運動・呼吸法など行う上で、慢性痛のケアに必要な心理学的、社会的な知識
- ヨガが心理に与える影響、社会性に与える影響
- 自律神経が原因となる痛みに対してヨガができること
など、様々な側面に沿ったヨガのアプローチが学べます。
あなたの大切な人も、もしかしたら痛みをガマンしているかもしれません。
慢性痛に対してヨガができることを学び、痛みに効果的な習慣を提案できるようになることで、その苦痛を少しでも和らげてもらえるのではないでしょうか。
もちろん最初に「1度病院に行って、悪いところがないか診てもらおう」と言うことをお忘れなきように。
マリア・カースティン先生による、 「ペインケアヨガワークショップ 〜ストレスによる体の痛みを緩和する〜」 2020年2月 オハナスマイル駒沢大学店にて開催します。
参考:Pfizer株式会社プレスリリース2017年
「47都道府県 長く続く痛みに関する実態 2012年vs 2017年比較調査」(慢性疼痛患者の条件を満たした20代以上の男女およそ9000人へのインターネット調査)
厚生労働省健康局疾病対策課
慢性の痛みをとりまく状況とこれまでの経緯について