こんにちは、ヨガジェネレーションのなおこです。

皆さんは、家や仕事場で手を動かすときにBGMをかけることはありますか?

私は、仕事のスペースでゆるやかに音楽がかかっている環境に慣れてきたこともあり、心地の良いBGMは集中しやすいなと感じるようになりました。

今日ご紹介したいのはヨガインストラクターの方がクラス中行う声の誘導である「インストラクション」についてなのですが、インストラクションとBGMの関係についてChie(花上千絵)先生よりこんな言葉を聞くことができました。

「インストラクションはBGMのようであっていいと思っているの」

この言葉の意味するところは、のちほどご紹介しますが、これを聞いたとき、私自身が普段行っているインストラクションはBGMより説明が多くなってしまっているかもしれない、と感じ、もっとその言葉の意味を知りたくなりました。

紐解いていくとインストラクターとしての在り方や、苦労しがちなインストラクションのバリエーションを自然と増やすヒントにまで及ぶこのインストラクションに関するこの奥深い話題。

今日はくわしくご紹介したいと思います。

形のみを伝えるインストラクション、体をつなげ体に問うインストラクション、得られる心地よさの違いは明らかだった

前の膝の角度を90度にもっていきましょう、ではなく、後ろの足で大地を踏む。前の膝の角度が深くなっていく。どんな風に感じますか?

動画内でChie先生がおっしゃっているこの言葉。動画撮影時アシスタントだった私は、このときの気持ちよさを鮮明に覚えています。

前の膝ありきではなく、後ろ足から始まった流れが、波紋がひろがるように自然と体の中を伝わり、できたゆとりの分だけ前の膝がまた自然と深まる。

それはきっと、言葉でぐいぐいと引っ張られたのではなく、“どんな感じ?”と自分自身に問う余裕があった事で、結果としてどちらのアーサナも近しい”形”となっているのにも関わらず、その体感覚はまるで異なるものとなったのだな、と思います。

講師が発する言葉が、そのクラスでの体感覚を大きく変える。その可能性と重要さを改めて感じます。

BGMのようなインストラクション。その言葉の意味とは。

Chie先生がスタッフと対談している。

話しやすいChie先生。悩みを自然と打ち明けたくなる、温かい雰囲気の先生です。

以前、Chie先生が私にこう話してくださいました。

インストラクションは、BGMでいいと思っているの

それを聞いて思い出したのは、夜のChie先生のクラスで半分の太陽礼拝を繰り返しおこなったときのこと。

回数を重ねるごとに呼吸が自分の動きを導いていく感覚がなじんできて、先生の言葉の端々をひろいにいくことがないばかりか、そのときのことをあまり思い出せないほど深くシークエンスを味わうことができました

そのときのインストラクションは、BGMという例えがぴったりだったように思います。

主役はだれなのか。思い起こされた記憶とともに、Chie先生のクラスにかける思いまでも知ることができたような時間でした。

ヨガを”伝える”こと、その言葉から見えるインストラクター像

Chie先生がヨガスタジオでお話している

インストラクターとはどんな存在か。それを考えるきっかけになるChie先生のお話。

パソコン教室で先生が生徒にパソコンを「教える」。茶道教室で講師が生徒に茶道のいろはを「教える」。

世の中で一般的に”インストラクター”というと、一方が他方に物事を教える、と捉えがち。

私はヨガを教える、という言葉はあまり使わない

このChie先生の言葉に、ヨガインストラクターをどのような存在と捉えているかが表れているように思います。

まるでBGMのようなインストラクションにも表れる、1人1人が自分自身の体と向き合いやすくするために導くための言葉。

一方的に教えるものではなく、生徒さんの内側から自然とわきあがってくるものを導くために「伝える」ことがヨガインストラクターの役目である、というChie先生の思いが、その言葉に込められているようでした。

“なってほしい状態”がインストラクションのバリエーションの鍵

インストラクションのバリエーションを増やそうと、頭を悩ませている多くの方にぜひ見ていただきたいこの動画。

どうやるのか?ではなく、どうなってほしいのか。

インストラクションのバリエーションを増やすにはどうするのか?その問いの答えもまた、BGMのようなインストラクションと通じるところがありました。

目の前の生徒さんにどうなってほしいのか?クラスをどのような時間にしてほしいのか。そんなクラスの”芯”となる部分が、バリエーションが生まれる元となるのだと、動画から伝わってきます。

目の前の生徒さんへ向けた”なってほしい状態”へ向けた言葉を選ぶとき、引き出される自分自身のアーサナの体験。

それは、自然と定番フレーズから離れたいきいきとした言葉となり、”なってほしい状態”の数だけ豊かになり、目の前の生徒さんの新たなアーサナの深まりへとつながる。

Chie先生からの学びが全て一本のラインでつながるように感じました。

私自身、Chie先生の講座や動画を通して、インストラクションを決めすぎる事なくクラスに臨むようになりました。

自分自身の体感を言葉とすることで、不思議なほど自分自身がリラックスしてクラスを行え、さらには目の前の生徒さんをよく見ることができるように感じます。

Chie先生によるヨガインストラクターのための勉強会では、インストラクションをはじめ、アーサナやクラスデザインに関し悩みを解決できる内容が盛りだくさんです。

特に、「伝わるインストラクション」を学び、実践する。では、同じシークエンスを異なるインストラクションに従って実際に行い、その違いを体感することや、インストラクションの悩みを解決しながら実践することもできます。

ぜひ詳細をチェックしてみてくださいね。

Chie(花上千絵)「ヨガインストラクターのための勉強会」

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