年齢を重ねるとともに、できなくなることは増えていきます。それは、毎日楽しみにしている愛犬や孫との散歩かもしれません。当たり前のようにやっていたパジャマからの着替えかもしれません。または何気ないバスの乗り降りかもしれません。
もし、そんな当たり前に思っていたことが、気づけばできなくなっているとしたら?それはどんな気持ちでしょう。おじいちゃんおばあちゃんが抱く悲しさや劣等感を思うだけで、切なくなります。
けれど、それをヨガで取り戻せる可能性があるとしたら、あなたはどうしますか?毎回人気の絶えないマリア・カースティン先生の『シニアヨガ指導者養成講座』は、そんな「日常生活を取り戻す」ための具体的な方法が詰まっています。今回は、そんなマリア先生に、改めて「シニアの現状とヨガでできること」を伺いました。
はじめは「ちょっとした痛み」から不調が始まる
例えば高齢者の多くは、膝に悩みを抱えています。それが次第に進行すると変形性膝関節症などの症状を患い、バスの乗り降りや散歩が辛くなるそうです。
ここで1つ大きな問題は、病気のために歩く頻度が徐々に減り、それが筋力の低下を招いているということ。つまり、本来であればもう少し歩けるはずでも、筋力が衰えやすいために全く歩くこと自体が困難にまでエスカレートしてしまっているのです。
病気の治療は通院が必要です。ですが、歩く動作に必要な筋肉はもう一度鍛えることができます。(余談ですが、60代後半からトレーニングを始めて、素晴らしい肉体美を披露するボディビルダーもいます。)
そう、日常動作に特化したヨガを行えば、その筋肉や関節の機能は可能な限り取り戻すことができるのです。そんな願いを込めてこのシニアヨガを構築したとマリア先生は語ります。
「リハビリが続かない」大きな原因の1つは”劣等感”
もう1つ深刻な問題は「心の病気」だとマリア先生は語ります。できていたはずのことができない、もう自分はダメなんだ…。そんなこと本当はないけど、「当たり前」を失った悲しみは私たちが想像する以上のことでしょう。リハビリを続けるということは、できない自分と向き合い続けるということ。それはとても辛いです。
そのため、ヨガのクラスは高齢者が当たり前の動作を楽しみながらできることが大切です。それは、「できないこと」より「できること」を喜べるようになるちょっとした声かけや、高齢者の身体の状態を正確に把握して行うポーズの選択や調整で叶えることができます。マリア先生のシニアヨガでは、そんなシニアの立場に立った細部に渡る理解まで徹底して行なっています。
そして、そんな「できる」を積み重ねて行くことで前向きさが取り戻されます。ヨガによるハッピーな感覚を、十分に感じることができるのです。
シニアヨガ最新の研究に基づいたクラス
シニアヨガには様々なスタイルがあります。レクリエーションのように行ってリラックスを味わってもらうものや、数値をしっかり測りながらリハビリ的に行うもの。
そして、今回ご紹介しているマリア・カースティン先生のシニアヨガは、海外での最新のシニア研究と理学療法士としての経験を元に、このようなことを取り入れています。
- どのような動きを取り入れることでシニアのどんな症状を改善するか
- シニア特有の各症状に対して医学的根拠を持ってどうアプローチするか
- 毎日続けたくなる高齢者特有の心理学
高齢者が手放していった「できないこと」をもう一度取り戻す手助けができる、そんな「高齢者の日常生活のためのヨガ」を伝えられるようになってほしい。
マリア先生のお話を聞けば聞くほど、その想いが伝わってきます。
願いを叶えてあげたい。高齢者にあなたができること
皆さんには、願いを叶えてあげたい高齢者のお知り合いはいますか?あるいは、いつまでも元気にお散歩していてほしいおじいちゃんおばあちゃんやご両親がいらっしゃることでしょう。
もしかしたら、自分自身にも今、そしてこれから必要かもしれません。
そんな人たちの想いに応えられるのは、その願いを知っているあなただけです。
今必要だと感じている方は、ぜひこの講座を知ってほしい。ヨガで高齢者と私たちがより幸福な毎日を送れることが、世の中をもっとハッピーにすることにつながると、マリア先生は信じています。
きっとそんな想いが、この講座を通して伝わることでしょう。