「時間ができた時にしよう」と思っていてもそのような時間は決しておとずれません。自分から時間を確保しなければならないのです。
イギリスの著名な博愛主義者で、醸造家、国会議員、慈善家などいくつもの顔を持つチャールズ・バクストンが残した言葉です。
こんにちは。ヨガジェネレーションの琴美です。私はこの言葉と出会ったとき、かなり「ギクッ」としました。「時間ある時にしよ」、よくつぶやいてます。そして、「時間がある時にやろうと思っていたこと」はどんどんと溜まっていき、結局何もできなくなる悪循環……。
こんな具合で、何か「事を成す」という意味の「やろうと思っていたこと」をこなしていくことはもちろんできず、「何もしない」時間なんて余計に作れる訳なんかない! と思ってしまいます。
しかし、「何かやらなければ!」で頭がいっぱいの私たちは「何もしない時間」をうまく確保してあげることが、たくさんの「事を成す」ことのキーポイントになるようです。
忙し過ぎる現代人は「何もしない時間」を自分から確保する必要あり!?
誰でも、いろんな情報に簡単にアクセスできるようになった昨今。便利な反面、意識していなくても勝手に情報が飛び込んできたり、知りたい情報以上のことが手に入る、「情報過多」の時代と言われています。
ただでさえ、やらないといけないことで頭がいっぱいなのに、さらに頭の中は常に情報だらけ。なんと、現代人が1日に受け取る情報量は、江戸時代のそれ1年分なんだそうです!
人間の頭の中も、パソコンと同じように容量があると言われます。
パソコンの容量が増えすぎると、動作が遅くなりませんか?
デスクトップが散らかっていると、そこからファイルを探すのが遅くなりませんか?
必要以上の情報は、容量オーバーを引き起こし、脳が疲れてしまいます。
頭がパンクする前に…
脳に疲労がたまると、どんな症状が現れるのでしょうか。
- うっかりミスを起こす
- 数秒前に考えていたことを忘れてしまう
- イライラして周囲にあたってしまう
- 臨機応変な行動が取れない
などなど……。
私も頭がいっぱいになってくると、ミスを多発しますが、最近自分でも一番びっくりしたミスは、毎日背負っているリュックサックを会社に忘れて手ぶらで家に帰ったことです。家の鍵やらなんやら全てリュックに入っていたので、半泣きになりながら会社に戻りました。「これはあかん……」と思いました。
「何もしない時間」を「あえて」つくる
頭が情報でいっぱい、疲労がたまっているという方には、勇気を出して「何もしない時間」を「あえて」つくってみることをおススメします。
「時間ができた時にしよう」と思っていてもそのような時間は決しておとずれません。自分から時間を確保しなければならないのです。
冒頭のチャールズ・バクストンの言葉に則ると、「時間ができたら休もう」では、休む時間はやってきません。「休む時間なんかないから、休めない!何もしない時間なんてもったいない!」と言わず、必要なこととして時間を確保してみてはいかがでしょうか。
仕事の合間に10分、休日に1時間、「何もしない時間」をつくるだけでも、脳が休まりリフレッシュします。
何もしないヨガ「ヨガニードラ」のススメ
とはいえ、「何もしない時間」って何をしたらいいんだ? とおっしゃる方もいるかもしれません。ついつい、スマートフォンを見てしまったり、テレビをつけてしまったりすることは、ガマンしましょう。何もせず、ただぼーっとするだけでも脳が休まり、リラックス効果があると言われています。
しかし、ぼーっとしていても何かしら考えてしまう、妄想が広がってしまう、という方は、「ヨガニードラ」にチャレンジしてみてはいかがでしょう?
ヨガニードラとは、10分の練習で1時間の睡眠と同じ効果がある、と言われており、基本的には寝た姿勢で行うことから、年齢や体調を選ばずに実践できるヨガの技法です。
ヨガニードラの効果として
- 深いリラクゼーションが得られる
- 心が落ち着く
- ストレスマネジメント
- からだとこころの治癒と回復
などが挙げられます。
ヨガをやったことない人でも実施でき、忙しさと刺激にさらされ続ける私たちの中にある、本来の静けさや穏やかさを呼び戻してくれるのが、ヨガニードラなのです。
まとめ
何かソワソワしたり、何かに追い立てられるような気持ちになったり、自分でも考えられないようなミスをしたり……。
脳がお疲れのサインが出てきたら、「何もしない時間」を確保してみて下さい。ご自身の中の静けさとやさしさに触れ、心と体をスローダウンさせることで、仕事や日常生活とのメリハリが生まれ、良いパフォーマンスに繋がることと思います。