ヨーコ・フジワラのドロップバック

「この仕事は嫌だなぁ」「このメールには返事がしにくいなぁ」

私たちが重ねる毎日の中には少なからず嫌だと思うことや苦手なことがあるのではないでしょうか。ついつい後回しにしたり、誰かに頼んだり。もしかしたら、逃げたくなるかもしれませんよね。

マットの上は人生の縮図。ヨガをしていても、多かれ少なかれ、自分が得意とするポーズ、苦手とするポーズがありますよね。今日はヨガジェネレーションでお馴染み、ヨーコ・フジワラ先生が、ご自身のYouTubeでお話していた話をご紹介。

好き、嫌い。この対局にある2つとどう向き合うべきかをお話しています。

動画で聞きたい方はこちら

前屈派?後屈派?あなたはどっち?

前屈派か後屈派か。講座やクラスをやっていても、必ず生徒さんによってあるのね

とヨーコ先生。前屈が得意か、後屈が得意か。これを読んでいる皆さんはどちらが得意ですか?もしくはどちらが好きですか?ヨーコ先生曰く、先生の周りには「前屈が好き」という方が多いそう。

それもそのはず。

現代社会は、前かがみの姿勢を取る方が多いですよね。パソコンやスマホなどを見るときの姿勢は大体前かがみ。また、マルチタスクを抱えている方は、前屈するとマインドが落ち着くから、という方もいらっしゃるかもしれません。

私も前屈派だった

と、ヨーコ先生にも、昔は好き嫌いはあったようです。もちろん、「私はどっちも苦手!」という人もいますよね。(ちなみに私はどっちも苦手。笑)この好き嫌い、得意・苦手との付き合い方を考えてみよう!というのが、今回の動画です。

前屈と後屈。動作は逆なのにポイントは同じだった!?

ヨーコ・フジワラ「ヨギへの道の一コマ」

ちなみに結論から言うと、根本的な体の使い方は一緒なのよ。前屈やるのも後屈やるのも、バンダの使い方がわかると、できるようになるのよ

とヨーコ先生。ヨーコ先生の行うアシュタンガヨガという流派では、バンダの使い方をとても重要視します。

前屈や後屈はもちろんのこと、逆転やアームバランスも全て理論は同じだそう。

バンダを体で理解できれば、どんな方向に動くときでも使えるようになれば、できるようになるよ、ってこと。もちろん、それをサポートする筋肉や柔軟性も必要だから『練習』は欠かせないよ、ってことになるんだけどね。

とお話してくれました。

「嫌い」の先には、「好き」が待っている?!

さらにはこんなお話も

好き、嫌いって、みんなラベルを貼っちゃうじゃない?そのラベルを貼っちゃうと、嫌いなものはやりたくない、ってなるんだけど、その先があると思うの。「すっごい嫌い」って思ってたんだけど、やり方が見えてくると、ある時点で「嫌い」のラベルが貼ってあったはずなのに、「ちょっと好きかも(笑)」なんてなってきたりするのね。

ちなみにヨーコ先生は、その道のスペシャリスト。ヨーコ先生と練習していると、苦手で避けたいポーズのコツが「おや?できるんじゃない?」とつかめてくるんです。

苦手でどうしても届かなかった手が届くようになったり、「これ以上は無理!」と思っていたことができるようになったり。

奇跡の連続なのです。

嫌いなことから逃れない。アシュタンガヨガ

ヨーコ先生のカポタアーサナ。
ヨーコ先生の美しい後屈。カポターサナができるようになるまでに4~5年かかったと教えてくれました。

ちなみにアシュタンガヨガでは、シークエンスの順番が決まっています。なので、苦手だから、嫌いだから、このポーズはやらない、という選択肢がありません。

食べ物じゃないけれど、好きなものばかり食べて嫌いなものを食べてなかったらバランスが崩れてくるよね。アシュタンガヨガは1つのポーズだけ抜かすことができないのね。私がアシュタンガをやってて良かったなって思うのは、苦手だからってジャンプするんじゃなくて、苦手なものが来た時に、自分とどう向き合うのか、っていうことを学ぶことで、結果として、好きも嫌いも同等に付き合えるようになってきたのね。

とヨーコ先生もお話ししています。

人生も同じですよね。

嫌だからって逃げない。疲れたからってすぐ休まない。(笑)

私は、すぐにラクをするタイプなので、練習中に、「手に休まない!」って何度も言われたことがあります(笑)(←すぐにどこかに体重を預けて休むタイプ)

でも、苦手なこと、嫌いなことを避けずにちゃんと練習することで、軸のある体が出来てくるわけです。

バガヴァット・ギータで見る。やらなければならないことを果たす。

バガヴァット・ギーター
バガヴァット・ギーター

ヨガ哲学書として有名なバガヴァット・ギータでは、アルジュナがクリシュナに,「一族を相手に戦争することはできない」と言うシーンがあります。

親族を相手に、殺し合いをしなければならない状況からどうしても逃れたいアルジュナ。

しかし、そんなアルジュナに、クリシュナは、武器を手に取り、戦いなさいと指示します。

そのときに、クリシュナはアルジュナに云うのね。『あなたはクシャトリヤ、戦士階級に生まれたんだから、生まれた役目を果たしなさい』って。戦うことの善悪や、やりたい、やりたくない、っていうところじゃなくて、やらなければいけないことはやりなさいってことなんだよね

とヨーコ先生。好きなことだけやって、生きていければいいですが、人生はそんなに甘くはありません。嫌いでも、苦手でもやらなければならない局面が必ずやってきます。

もちろん、やらなければならないことばかりじゃないよ。そこがバランスなんだよね。何でもどちらかに偏るんじゃなくて、その中間を見つけられるといいよね。アーサナも同じだと思うの

好きだからといって、前屈ばかり、後屈ばかりしていると体にも偏りが出て来てしまいます。かといって、強制的に「やらなければならないこと」に縛られてばかりでも、苦しくなってしまいます。アンバランスな状態は、怪我や疾患の引き金にもなりかねません。

だからこそ、その中間をとっていく、というのが、今回の動画のお話。

前屈・後屈で偏りがある方、そして、どちらも苦手な方はぜひ、今週末開催のヨーコ先生の「前屈・後屈マスター講座」へ。

ヨーコ先生と一緒に練習して、バランスの取れた体、そしてバランスの取れた人生を手に入れましょう!

■動画で聞きたい方はこちら