泣いている女性と「涙をポジティブに取り入れて変わったこと」のタイトル

8月。この時期、私はほぼ一日に1回泣いている…といっても過言ではない季節がやってきました。

こんにちは、ヨガジェネレーションのなおこです。

理由はそう、甲子園

夜11時10分からテレビ放送されている「熱闘甲子園」という番組を欠かさず見るのがこの季節の楽しみなのですが、私にとって、涙なしには見られない番組なのです。

昨日もご多分にもれず、たくさんの涙を流した一日となったわけですが、涙が流れる瞬間に、去年までとは異なる感覚がありました。

それは、新講座「涙とオキシトシンワークショップ」で講師を務める脳生理学者・有田秀穂先生に色々なお話を伺ったから。

涙の持つ不思議な力を知ってからというもの、涙に対する印象ががらりと変わりました。

そこで今回は、そんな涙の不思議について、有田先生によるYouTube動画、先日おこなわれた有田秀穂先生による「涙とオキシトシンワークショップ」の内容にも触れながら、迫りたいと思います。

あなたは涙もろいタイプ?泣けないタイプ?

泣くのを我慢する女性と、泣く女性
あなたはどちらですか?

みなさんは、涙をよく流すほうですか?

涙は生理現象のはずなのに、自身や身の周りを振り返ってみると、涙もろい人あまり泣かない人がいませんか?

昔から泣き虫と言われていて、いまでもすぐ泣いてしまうんです

何を見てもあまり泣けない、私は心が冷たいのでしょうか…

前回、初開催となった「涙とオキシトシンワークショップ」でも、こうした涙との関係性は顕著に表れていました。

涙は、くしゃみやあくびのように生理現象の一つなはずなのに、これほど差が出るのはなぜなのでしょう。

そこには、脳科学・神経回路の個人差が大きく関わっているそうなのです。

涙は弱さの現れ?ネガティブなものと思われがちな涙。

私はというと、泣くことはあっても、なぜか毎回「あぁ泣いちゃったな」と思いながらタオルやティッシュを片付ける…そんなタイプでした。

言ってみれば、涙にはもれなく「後悔」がついてまわっている、そんな感覚でした。

もしかすると、みなさんの中にも泣くことに抵抗がある方や、できればそんな弱みを見せずに「大丈夫な私」で生きていきたい!という方、多いのではないでしょうか。

その背景には、涙の生後発達というものが関係しているのだそう。

ちなみに、こちらが有田先生によるお話を取り上げさせていただいた記事。

赤ん坊の頃に、ひとつの重要なコミュニケーションツールだった涙。

成長に伴い、「泣かないことは美徳」と学習し、泣くこと=弱いことといったネガティブなイメージを持ってしまうのかもしれません。

それぞれの人がもつ脳神経回路の違いのほかにも、「敢えて泣かないようにしている人」「泣けない人」が現代には多いことも見えてきました。

涙について大発見された有田秀穂先生。その効果に太鼓判を押す涙のチカラ。

講座で涙の不思議について教えていただく、脳生理学者で医学博士の有田秀穂先生。

NHKのヒューマニエンスで特集された「“涙” 秘めれた魔法のチカラ」はなんとリメイクを繰り返し過去4回も放送されるほど!(この番組、とても面白かったのですが残念ながら現在はアーカイブ放送が終了。第5回の放送に期待しましょう!)

僕はもともと涙の研究なんてするつもりはなかったんだよね

おおらかな笑みを浮かべながらそう話すのは幸せホルモン・セロトニン研究の第一人者、脳生理学の世界的権威の有田秀穂先生。とても偉大な先生なのに、堅苦しくなくむしろ全身から幸せホルモンが出ているような穏やかな雰囲気の先生です。

ところがね、脳の研究をしていたら偶然大発見があったんだよ。泣く前と泣いた後では、脳が変わっちゃっているんだよね

脳と密接につながっている涙。脳科学・神経回路・自律神経との関係が深く、そのストレス解消癒しの効果は笑いの何倍もの効果があるほど高いものなのだそう。

さらに、情動の涙といわれる涙はなんと人間だけに備わっているもの。

ストレスが多い世界で生きぬくことと引き換えに与えられたのだろうか…と思えてしまうほど、涙のチカラに驚かされます。

貴重な「泣きのシェア」から見えてきた、これまでの生き方

机に座られている有田秀穂先生
涙について脳科学にもとづく大発見をされた、有田秀穂先生

「涙とオキシトシンワークショップ」では、涙には種類があること、泣きの生後発達について、泣きの男女の違いや泣いているときに脳内で起きている大きなこと…など興味深い涙の世界を、直接有田先生から学びます。

しかし、これだけで終わらないのがこの講座のさらに面白いところ。

1人1人、泣いたことのある場面や体験をシェアし、有田先生による解説が一人一人受けられます。

泣き始めた人がいたら、逆に泣けなくなるんです。私がしっかりしなきゃ、と思って。

泣いている自分そのものにストレスを感じてきました

そんな風に話してくださった方々がいました。

見えてきたのは、きょうだい、性格、しつけ…人それぞれ、色々な理由が絡み合いながらも、泣かないための防波堤をつくってきた過去。泣くこと自体にセーブをかけ、自分に泣くことを許してこなかった過去

そんな方たちに向けて、有田先生はこうおっしゃいます。

涙は、人間だけに備わったひとつの安全弁なんです。ストレスを解消し、癒し状態にしてくれる。使わないほかない、と思えてきますよね。

涙を通してこれまでの生き方のクセや、必要以上に自分自身に課していた重みにまで気づけ、これからの生き方への展望も語ってくださった方もいらっしゃいました。

泣きのトリガーを増やし、涙をストレス社会を生きる上での味方に!

目を閉じて呼吸する女性
泣いたあとの穏やかな感覚。それには脳科学に基づく理由があります

自分をストレスから守り、癒す。

そんな涙を取り入れたくても、なかなか泣くのが難しい方も多いはず。

大切なのは、そのきっかけを多く知っておくこと、なのかもしれません。

講座では、その方法を増やしてくれる泣きの経験が続々とシェアされていました。

涙って、過去の体験からくるものだからね。

その有田先生の言葉に、なぜ野球をやったことのない私が、毎日、甲子園を見てここまで滔々と涙を流しているのかという心の深い部分にたどり着けたような気がします。

涙の不思議に迫るというサイエンス・メカニズムの部分だけでなく、過去や心の深い部分までも、自分自身でのぞけたような時間となるような魅力をこの講座に感じます。

私も、実際に積極的に泣きを生活に取り入れてみています。

実践してみると、まるで呼吸をするように、ストレスを吐き出し、ほっとした温かいものを受け取っているような感覚があるのです。

「また泣けたな~」

今では、いまこの瞬間に脳の中で起こっているメカニズムに思いを馳せながら、泣けた自分にOKサインを出しているように変化しつつあります。

私にように泣くことにネガティブな印象を持って持っている人にこそ、実践してみてほしい、この涙によるストレス解消法。

泣かない!と決めて、その強靭さで自分を守るのではなく、その強靭さとはまた異なった形で、ストレスを解き結果的により柔軟に自分自身を守ることにつながるような感覚です。

涙の不思議に迫り、その方法・きっかけを増やせる、有田秀穂先生によるストレス解消の新手法!癒しの涙で心身をデトックス!「涙とオキシトシン」ワークショップ、次回は9/29(金)19:00~開催です!

この先も、きっとあなたをやわらかく、しっかりと支えてくれる味方となりえる涙について、ゆったりと深める夜となるはずです。