「知っている」の概念を覆す!内田かつのり先生の厳しい指摘が意識を変える!!
 
この講座・・いつも優しい内田先生が少し厳しく臨みます。
それもそのはず!
「怪我」の学びををおろそかしては、自分だけでなく、生徒さんを怪我させてしまいかねません。
 
内田先生は参加する皆さまにも、真剣に取り組んでもらいたいが故に、その分厳しいものの言い方になることを講座始まってすぐにしっかりと説明されていました。 
  

怪我をさせない為にどう説明してますか?

講座風景
自分で考えてみたほうが正解でも不正解でも、どちらにしてもより学びが深まるとかんがえ、内田先生の講座はケーススタディで行われることが多いです。

  
今回の「怪我をしない、させない」の講座ではこんなケースを考えることから始まりました。
 
『ある病気を患っている生徒さんがヨガのクラスに来てくれました。
クラスが始まる前に2人で話す時間があると仮定して、みなさんはどんなお声がけをしますか?』
 
毎回病名は変えているそうです。
今回は「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」という病気を例に挙げていました。
聞いた事がある人も、まったくの初耳の人も、生徒さんへの対応をどうするのか、真剣に用紙に書き込んでいきます。

 

知っているつもりは危険


みなさんそれぞれがどう対応するかを書いた用紙を壁に貼ると、その全てに内田先生は目を通します。
病気の症状や原因を書いているかた、それに対しヨガでどのようなアプローチをするかまで書いているかた、知らないなりに向き合おうとするかた、「知らない。わからないです」と正直に伝えるかた。
色んな意見が上がりました。
 
ただそこには大きな落とし穴がありました・・
一見、皆さん真摯に対応しているなと感じていたのですが、内田先生が一つ一つ鋭い質問をしていきます。
 
症状を説明しているかたに「本当にそれであってるの?」と聞くとあまり自信がないことがわかり、「無理をしない程度に楽しんでもらう」と答えたかたに、「無理ってどういうこと?」と聞くとうまく説明が出来ない状況。
常におなか周りに力をいれて、背骨が緩まないように注意を促す」と具体的に答えていたかたにも内田先生から
「おなか周りに力をいれるのは、病気を持っていない生徒さんはしなくていいの?」
「背骨が緩むってどんな状態のこと?」と突っ込まれると答えきれなくなってしまいます。
 
内田先生はここに警鐘を鳴らします。
「みなさん、知っているつもりで生徒さんと話していませんか?」

魚に詳しくないけど握るのが上手なお寿司屋さん

内田先生
内田先生はお寿司やさんを例に挙げて説明していました。
「お寿司を食べに行ったとき、握るのは上手なんだけれども、赤みか白身かもわからない、魚の知識が足りなさそうなお寿司屋さんがいたとするよね。
握るのは上手なんだよ?
でも、このお寿司屋さんは信用できるかな?また来たいって思うかな?
厳しいようだけど、今の皆さんはこのお寿司屋さんと近い状態にあるってことに気づいて欲しいんだ。」
 
大きく頷く参加者のみなさん。
勉強はしたことあるかもしれない、聞いた事はあるかもしれない、その知識の中でどうにか力になってあげようとすること自体は素晴らしいことですが、その気持ちだけでは、応え切れないことがある、そのことにまず気づくことが大切ですよね。
厳しい中でも内田先生の気持ちが確かに皆さんには伝わっていました。
 

生徒さんがヨガインストラクターへ期待していること

お寿司屋さんの例え話の中でこんな意見がありました。
「でも、「知らないです」と正直に言われても、また通いたいとは思わないです」
確かにそうですよね・・
それを受けて内田先生がこう答えました。
 
「それはお寿司屋さんへの期待値が高いって証拠だよね?
ヨガだったらどうだろう?生徒さんがわざわざ相談してくれる時って、
ヨガインストラクターへの期待値ってものすごく高いと思わない?
  
そしてこう続けました。
  
「でもさ、知らないことを聞かれた時に知ってるようなふりするのと、知らないなら正直に知らないと答えるのだったら、どっちがいいのかってことだけど、これはもう明らかじゃないかな?
どちらがこれからもコミュニケーションをとっていけるかを考えればわかるよね?」
  
生徒さんが期待することは、もちろん豊富な知識や技術が伴った対応だかもしれませんが、それ以上にどれだけ誠実に”自分のことを気にかけてくれているのか”の方が大事ではないでしょうか?
  
そのためには「知っている」の位置づけを大きくマインドチェンジする必要があり、確かな根拠に基づいた対応をして欲しいという内田先生の願いが、厳しい指摘に込められていると感じました。
 

最後に

グループワークに入る前に内田先生が実際にお会いした生徒さんのお話をシェアしてくれました。

その生徒さんはとても珍しい難病を抱えているけれど、「ヨガがしたい!鍼(ハリ)がしたい!」という強い思いで、内田先生に相談に来られたそうです。
先生も鍼灸師の勉強をされていた際に学んだことがある病名でしたが、詳しくは教科書にも載っていなかったそうです。
その症状を煩っている患者さんには、鍼の世界では恐らく会うことはない、というくらいの難病だそうです。
 
この生徒さんに対して、内田先生はなんとお答えしたでしょうか。
なんと声をかけたのでしょうか?
 
自分の身になって考えてみて下さい。
きっと答えはでるはずです。
自分が生徒さんの立場なら、なんと声をかけてもらいたいのか、どんな言葉なら、もう一度会いたいと思うのか。
 

詳しく知りたいかたや、マインドチェンジして生徒さんに対して誠実でいたいかたや、そのコミュニケーションがとれた上で、自分のクラスを「怪我をしない、させない」ものにしたいかたは、ぜひ、内田先生の「実践ヨガ解剖学講座『怪我をしない、させない』 2日間集中講座」へのご参加をおススメします☆