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春の新月。アーユルヴェーダ的意味を知ろう
春の新月。「始まり」を予感させる2つの言葉が重なる今の時期、私たちは何を準備したらいいのでしょうか?ヨガと関係の深いアーユルヴェーダでは、季節ごと、時間ごと、そして星回りごとにも、それぞれオススメされる生活習慣があり、もちろんヨガも異なると言います。
今回行われた、アーユルヴェーダヨガ。1週間後に控えた「牡羊座の新月」について福田真理先生にお話しいただきました。
「牡羊座」は12星座の中の1番目。ですので、星回りでは「牡羊座の新月」はまさにスタートを意味しています。
そして、そんなスタートの際に必要なアーユルヴェーダ的準備についてはこう続けられています。
今の季節は、冬の間に溜め込んだ水分や毒素が溢れてきている時期です。アーユルヴェーダでは「カファが上がっている」状態ですね。スタートはリセットでもあります。春に向けてデトックスした身体に整えるクラスを、今日は行いますね。
デトックスの鍵はお腹。優しいヨガポーズと呼吸で意識
デトックスがテーマとなった今回のクラス。福田真理先生のお話によると、カファが上がっている(体内の水分が溢れている)状態の場合、身体にかゆみや湿疹も出ることがあるとのこと。そうでなくても体が重くなって、倦怠感を覚えやすいと真理先生は説明されていました。
福田真理先生のクラスでは最初に必ず問診が行われますが、確かにこのような症状が目立ちました。
- 鼻などの身体が痒い
- 日中だるくなる、頭痛がする
- 首や肩に攣ったような痛さがある
そこで今回ポイントになるのはお腹を使うこと。お腹を意識的に動かし、全身を温める効果があるカパラバティという呼吸法からスタート。
ツイストを中心としたデトックス効果の高いポーズを多めにトライ。呼吸とともにお腹の力を意識していました。
アーユルヴェーダでは、ツイストの際にしっかりと力を入れたい下腹のあたりは水と関係が深いと言われています。全身のエネルギーの流れを良くしていくように、ゆったりとした動きが印象的です。
身体と向き合うこと。自分の内側の毒を出す
牡羊座の新月は、先述の通り新しいスタートを切るために必要な力を与えてくれると言われています。そして、自分が本当にやりたいことを進めるためにとても適した日です。
ですが、そのためには「本当は自分が何をしたいのか」が見えなければいけません。手や足の指先まで動かして身体中の毒素をデトックスしながら、少しずつ曇っていたガラスが透明になっていくように、自分の全身の隅々に意識が行き渡っていきます。
一歩ずつ本来の自分の姿を見ていくための大切な時間です。
「自分を深く癒す」。アーユルヴェーダの最も大きな目的です。
ナチュラルな自分に戻る。本当にやりたいことを見つける
福田真理先生は、クラスの最初にこうもおっしゃいました。
アーユルヴェーダの考え方では、私たちは自然の一部なんです。だから、自然のリズムに合わせて生活していれば、カファガ過剰になることもないのです。けれど、文明の中で生活している以上、夜遅くに電気をつけて仕事をしたり、科学的なものも口にするし、そのバランスは崩れていくのは仕方ないのです。
福田真理先生のお話によると、「新月に排卵があり、満月に月経がスタートするのが理想」という説を唱えている学者も少ないとのこと。(諸説あり、その逆を提唱する場合もあります。)
そして、こうも続けられました。
だからこそ、アーユルヴェーダがあるんです。アンバランスになった部分や、溜まってしまったものを取り除いて、自然な状態に近づける。そのための生活習慣だし、そういうヨガをしたいですね。
普段の生活で溜まった、身体や心の毒素。90分という短い時間ですが、それらと向き合っていった皆さんは、どんどん伸びやかに、そして健やかな表情に変わっていきました。
私たちは、月のサイクル通りには生活することがなかなか難しいです。けれど、こうやって自分をリセットする時間を持つことの大切さを、福田真理先生は伝え続けています。
星の巡りや、季節に合わせた調整の仕方を伝え続けるアーユルヴェーダ・ヨガ。毎月、満月や新月の前後に開催されています。皆さんも、ナチュラルな自分に戻る時間を過ごしてみませんか?