「心は体よりも、捉えどころがない。」
産婦人科医:高尾美穂先生が「女性ホルモン×メンタルヘルスを理解する集中講座」で言ったフレーズです。
納得される方も多いのではないでしょうか?
例えば、包丁で指を切ってしまったら、消毒をして傷口に絆創膏を貼るという対処法を知っている方が多いと思います。
でも、「あの言葉で心に傷ができた。」と思っても、それをどうしたら対応できるのか?は、はっきりと知っている方は少ないのではないかと思います。
自分の物事の捉え方で、世の中は変わる!?
「そういう考え方もあるんだ!」と、思える人が増えると、世の中は生きやすくなる。
高尾先生は講座の冒頭でそう話ていました。皆さんはこの言葉を聞いてどう感じますか?
私は、少しドキッとしました。年を重ねるごとに、自分の勝手に決めた基準から外れていると「いや、それは違う」と否定してしまう自分がいるなと感じたのです。
その否定が誰や誰かの尊厳を傷つけているのかもしれないと、反省もしました。世の中に、他の考え方も容認する人が増えたら、心を病んでしまう方が減るのかもしれません。
ストレス社会に加えて、コロナの影響も大きい今。心をすり減らしている方も多いようです。こんな今だからこそ、他の人を思いやる気持ちが大切なのかもしれません。
女性の心の不調は、ホルモンが大きく関連している場合もある。
心が乱れやすい今。高尾先生が伝えたいのは、「女性ホルモンが関わるメンタルの不調もある。」ということです。
女性ホルモンは、体だけでなく、心にも大きな影響を及ぼすことが分かっています。
それを「(捉えどころのない)心の不調」と決めないで、「この心の不調は、(PMSや更年期などの)女性ホルモンの影響で、そうならざるをえないものかもしれない。」と考えて欲しい。
そう考えることで、少しは受け取り方が楽になるかもしれないから、というのが高尾先生の願いです。
女性は社会を明るくできる。体と心、両方健康であってこそ!
女性は、働きながら、母であり娘・妻といういくつもの役割を求められる方も多いようです。例えば育児や介護などは、男性よりもその責任を多く担うことも多いです。
子供の頃、(父親よりも)母親が悲しそうだったり、元気がないと、家中の活気が失われた感じになりませんでしたか?女性は役割が多く、責任も多様だからこそ、周りの人に頼られて中心の存在になります。女性が元気だと、家庭が明るくなり、明るい家庭が増えると社会が明るくなるのです。
高尾先生は、心と体が両方健康でないと、万全ではないとお考えです。
とっさに出た一言が、誰かの心を傷つける可能性がある。そう考えて、発する言動には気をつけていきたいものですね。その一人一人の心がけで社会を明るくできるはず!