解剖学的クラスの作り方

解剖学って、骨や筋肉って覚えることが出来ても、実際の使い方がよくわからない…という方もいらっしゃるはず。

ヨガジェネレーションと約14年のお付き合い。ヨガ解剖学講師の内田かつのり先生は、その昔、オハナスマイルヨガスタジオで、長くレギュラーレッスンを担当してくれていました。その名も「アナトミックヨガ」つまり、日本語で言うならば「解剖学的なヨガ」。

そのクラスは毎回満員御礼。スタジオいっぱいの人が溢れていました。

そんな内田先生はどんなクラスをしていたのか、先日、その秘密に迫る動画を撮影させていただきましたので、ご紹介したいと思います。

動画で楽しみたい方はこちらから

「ヨガ解剖学の使い方を具体的に教えてほしい」

ある日届いた1通のメール。そこには、

「解剖学がマスターできれば、何ができるようになりますか?例えばのお話しを教えて頂きたいです。」

という一文がありました。そもそも、解剖学って勉強したらどんなことができるようになるんだろう?もしかすると同じように思っている人もいらっしゃるかもしれない。

そこでこの動画を撮影することになったのです。

生徒のニーズに合ったシークエンス作りが可能になる

アナトミック骨盤ヨガワークショップの様子。大勢の生徒がローランジのポーズを丁寧にとっている様子

「どんなクラスをやろうか」と悩みを抱える人は少なくありませんが、最近は、嬉しいことにYouTubeに色んなクラスがありますよね。検索すれば、自分が思っているようなクラスが簡単に出てくるようになりました。

ある程度パターン化されて、標準化されたシークエンスがたくさんあります。それをコピーして使うこともできるでしょう。

しかし、本当にそれでいいの?というのが、解剖学を学ぶ命題でもあります。

本来であれば、クラスに来てくれる人が「楽しい」「効果がある!」と思ってもらえるクラスが自分で作れるようになりたいもの。誰かが作ったクラスでは、「根拠」がよくわからないものも多いですよね。どうしてここでこのポーズが入るのか、どうしてこのポーズがゴールなんだろう?そこがわかると、ヨガの先生という職業はもっともっと楽しくなっていくのです。

カピンジャラーサナのゴールへの道筋

アイアンガー先生のカピンジャラアーサナ

今回、内田先生がお話してくれたのは、その昔、内田先生がどんな風にレギュラークラスを構成されていたのかということ。

例えば、僕は半年かけて、カピンジャラアーサナを出来ることに向かって、楽しみを作っていこうよっていうクラスを作ったんですよ。半年スパンで、何が出来たらカピンジャラアーサナができるの?っていうのを解剖学的に見ていったんです。

今は無いオハナスマイルのヨガスタジオがまだ駒澤大学にあった頃のこと。弊社の代表であるMIKIZOは内田先生のクラスをいつも「伝説のヨガクラス」と表現するほどすごい集客人数でした。その秘密がこのクラスの中にはあったんですね。

分解するとこうなる!ゴールへの逆算したクラス作り!

内田先生の2014年クラス
内田先生のレギュラークラスの様子。画像の粗さはお許し下さい。なんせ9年前の写真を掘り起こしてきました(笑)

例えば、カピンジャラアーサナができるようになるには、股関節にはこんな要素が必要だ。肩にはこんな要素が必要だ。っていうのを半年かけて積み重ねていったんですよ。

つまり、半年後にこのポーズをできるようになるために、逆算してクラスを創り上げていったのだそう!楽しそうです!

バシスタアーサナ
アイアンガー先生のバシスタアーサナ

例えば、その一歩手前に、バシスタアーサナってのがあるんですよ

と内田先生。カピンジャラアーサナは写真にある通り、背中で足を手でキャッチしなければなりません。でも、そこに辿り着く前に、片手片足でバランスをとることが出来るようにならないといけない。だったら、その一歩前で、まずはクラスを1個つくろう!

というのが、内田先生の解剖学の活かし方。

こうやってクラスを作っていけば、そのバリエーションは他にも!

内田先生と酒造さんの動画
内田先生と酒造さんの動画シーン

これらは、カピンジャラアーサナの手前のポーズだけど、カピンジャラアーサナに必要な要素が詰まっているアーサナ。これらをまず出来るようになって、半年後のクラスで、ようやくカピンジャラアーサナが完成するわけです。

解剖学はこうやって使う!頭を使って考えるとクラスはもっと楽しくなる!

アナトミック骨盤ヨガのクラス風景
コロナ前の内田先生のクラス。懐かしい!けどきっとこんな日も近いはず!

いかがでしたか?

やっぱり面白いな~と思うのが、内田先生の解剖学。ヨガと解剖学をミックスすると、こういったこともできるようになるんですよね。

これらができるようになるとね、シークエンスを組むっていうよりも操ることができるようになるっていうことなんですよ。

最後に内田先生がおっしゃった言葉通り、これができるようになれば、例えばアーサナができるようになるクラス、でなくても、「いつまでも自分の足で歩けるように必要な筋肉を鍛えるクラス」「肩の動きを駆使することで、肩凝りがすっきりするクラス」というのが作れるようになる、というのが、解剖学を使う。ということ。

もしよかったら6月11日からスタートするヨガ解剖学マスターコース、皆さん、ぜひいらしてくださいね!

動画で楽しみたい方はこちらから