前屈する中井まゆみ先生

2007年、シンガポールからご家族で地元の兵庫県淡路島に戻ってこられた中井まゆみ先生。

都市であれば、ヨガスタジオの求人を検索することから始めるかもしれませんが、淡路島は周りにヨガスタジオ、スポーツジムもない地域。

資金もない、コネもない、極度の人見知りの中井先生は、まずは何から始め、魔法のヨガメソッド「筋調整ヨガ」を編み出し、トップヨガ講師となったのでしょうか。

”【実話~中井まゆみ先生~vol.1】名もない一主婦がトップヨガ講師になるまで”はコチラ

ゼロから始めた淡路島での指導(2007年~)

中井先生地元のクラス

中井先生の地元、淡路島のヨガクラス風景

淡路島と言えば、温泉の町でもあります。温泉施設に隣接している体育館の建物の会議室の一室から、中井先生の日本でのヨガクラスはスタートしました。

きっかけは、知り合いの方に

「ヨガが教えれるなら教えて欲しい」

と声をかけられたことでした。最初は、2~3名だったクラスが、口コミによって、会議室いっぱいの15名にまで徐々に増えていきました。

  • 1週間に1回60分
  • 月謝制:1ヶ月3,500円
  • ただ「ヨガ」のクラス

1ヶ月3,500円ということは、毎週参加すると、1回875円。安い!と思いますが、近隣には、ヨガスタジオもスポーツジムもないので、もともと健康にお金を使う感覚がない方が多いという地域性を考えての設定でした。

温泉施設は安いので毎日、お風呂に入りに来ている人は多いことから、風呂場で口コミが広がり、「ヨガをしてお風呂に入る」という方がどんどん増えていったそうです。

その後、神戸や大阪の仕事が増えるようになり、チケット制に変更(4枚4,000円、8枚7,000円、期限なし!)し、場所をもう少し広い公民館に変えても、そのまま生徒さんは10年以上通ってくれているそうです。

2020年に入り、新型コロナウィルスの影響で、クラスができなくなってしまっていますが、どんなに有名になり日本全国を飛び回るようになっても、地元のクラスをずっと大切にされてきた中井先生。地元の生徒さんから教えてもらったことはとても多いと今もおっしゃっています。

日々ステップアップの毎日からフリーへ戻る(2007年~2012年)

中井先生お寺で座位

最初は「ストイックそう、怖そう」と言われることが多かった中井まゆみ先生

地元でクラスを始めて、数ヶ月経った頃、

「日本人の先生のクラスって、どんなクラスなんだろう?どんなことを言っているんだろう?」

と疑問を持ち、神戸のヨガスタジオに通い始めました。

1年も経たないうちに、生徒として通っていたのに、そのスタジオからクラスを担当して欲しいと声がかかり、週1回のクラスをスタート。さらに、そのスタジオがRYT200(全米ヨガアライアンス認定指導者資格)のトレーニングを開催することが決まり、今後、RYT200の講師の一員となって欲しいと言われたそうです。

中井先生は、RYT200をまだ取得していなかったため、まずは1期生として受講することになり、約半年のトレーニング終了後すぐの2011年の春からRYT200のサブ講師として講義を担当することになりました。

神戸のレギュラークラスも2クラスに増え、RYT200の講師として3~4回指導し、地元のクラスを続けていき、確実にステップアップしているはずなのに、

生徒さんに、「頑張らなくてもいいですよ」と言いつつ、それ以外の指導方法を知らないから頑張らせるしかできない。目の前の生徒さんが出来ないが故につまらなさそうに待っているのを見ているしかない・・・。

と、生徒さんに接すれば接するほど、自分の無力さを痛感したそうです。そこで、さらにステップアップをするべく、中井先生は2013年、スタジオに所属することを辞め、フリーに戻ることを決断したのです。

ヨガの世界を飛び出したからこそ繋がるご縁(2013年~2015年)

中井先生生徒さんへアジャス

「生まれて始めて指が届きました!」という方が多いポーズ

今、思うと、目の前にことにただ必死に対応していた。
「できますか?」と聞かれたことに対して断ったことはなかった。

このスタンスがあったからこそじゃないでしょうか。ここから、人と人とのご縁が次から次へと繋がり、いろんなことが動き出していったそうです。

実際、ヨガジェネレーションにて講座が始まり、どんなに忙しくても、どんなに人気の講師となっても、そして、新型コロナウィルスの大変な状況の中でも、このスタンスは本当に今も変わっていないと、中井先生を5年間担当してきて私は思います。

では、中井先生、ヨガの世界を飛び出して、どこへ行ったのでしょうか。

インドに行ったわけではございません(笑)。

前スタジオのRYT200の卒業生からカイロプラクティックの先生を紹介してもらい、その先生の教えを学ぶために、中井先生が主催でワークショップを開催していきます。そこからまた、理学療法士さんを紹介してもらい、その先生のワークショップも受けることになります。

この理学療法士さんが、現在、中井先生がメイン講師をつとめるRYT200にて、解剖学の講師をしているMAKI先生です。「中井先生がメイン講師だったら喜んで!」とすぐに了承いただけました。

フリーになってからの2年間、介護施設のスタッフにヨガクラスをしたり、マタニティヨガの講座を代行したり、声をかけられたヨガの仕事は、全力で対応していた中井先生。ヨガジェネレーションの伝説のイベント、京都で開催していた「ヨガスマイル」のクラスを担当、神戸の別のスタジオからレギュラークラスとRYT200のメイン講師としての話へと繋がっていきます。

RYT200のメイン講師として3~4回担当しながら、多くの生徒さんを対応していくことにより、ヨガをベースにアイソメトリック、PNFストレッチ、操体法の理論を融合させた「筋調整ヨガ」のメソッドの土台を一つ一つ積み重ねていきます。

全国よりオファーがくるヨガメソッドへ(2015年~)

中井先生前後開脚のアジャス

無理なく痛みなく、諦めていたことができるようになっていく指導法


筋調整ヨガのポイント

  • 即効性がある
  • 無理なく痛みもない
  • どんな方にも安全

一度受けると、どんな方にも効果があるヨガメソッド「筋調整ヨガ」として、活動をされていた中で、指導者対象のスキルアップ講座としてヨガジェネレーションにて2015年から開催することになりました。ヨガインストラクターの中で口コミで広まっていき、月1回の講座は、キャンセル待ちがどんどん増え、2016年からは、東京と大阪にて毎月1回ずつ開催することに。それから、名古屋、福岡、北海道と、今は全国からオファーがくるヨガメソッドへと確立していきました。

さらに多くの生徒さんと出会っていく中で、指導に困っているヨガインストラクターが思っている以上に多いことを知り、さらに指導者育成に想いを馳せるようになりました。

私が言ったことがすべて正解ではないし、私にとっての正解をみなさんにお伝えしているわけで、色んな先生のいいとこ取りをしてください。
そして目の前にいる生徒さんを幸せにしてあげてください。

多くのヨガインストラクターが、中井先生を慕う理由は、講座中のこういう何気ない一言にそのお人柄がでているからだと思います。

2016年夏より、「筋調整ヨガ指導者養成講座」、2019年より、ヨガジェネレーションにて、RYT200をスタートした中井先生。

指導者育成への想い”【実話~中井まゆみ先生~vol.3】指導者育成に想いを馳せる”コチラ