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「両親にこそ、ヨガをして欲しい」そんな想いを抱えたまま、時間だけが過ぎてしまっている方も多いかもしれません。
こんにちは、ヨガジェネレーションのかめこです。
両親や家族、身近なシニア世代の方が、1日でも長く心身ともに元気でいて欲しい、と思った時に、「ヨガして欲しいな!」と、ヨガが身近にあるみなさんは思うのではないでしょうか?でも、近い関係だからこそ、照れ臭くて、言い出せない。または、提案しても断られてしまう。そんな状態の方が多いと思います。
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そんな状況を打破して、母親とヨガを一緒に始めて、思い描いたような結果を手に入れた2人の方がいます。1人はアナトミック骨盤ヨガヘッドティーチャー:さかたのりこ先生。そして、ヨガ解剖学講師:内田かつのり先生から解剖学を学び続けながら、ヨガ指導者として活動をしているさいとうなつみさんです。
こちらの2人に、「家族にヨガを伝える」というテーマで対談をしていただきました。
「母の脊柱管狭窄症を、どうにかしたい!」その想いで解剖学を学んださかたのりこ先生
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私には離れて住む両親がいるのですが、「ヨガをして欲しいな!」と思ったことは、何度もあるんです。でも、なかなか実行に移せなくて・・・。言い出すのが照れ臭い気持ちもあるし、自分にヨガが伝えられるのかな?って不安もある。それでもう10年以上経っているかもしれません。
のりこ先生は、お母様に「ヨガをしよう!」って、すんなり言い出せましたか?
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いや、大分、時間がかかったよ。
私の母が71歳の時に脊柱管狭窄症になって、20cmも切る手術になるって話で進んでいたの。でも、内田先生が「100円玉くらいの穴で手術できる先生がいる」って教えてくれたの。その先生のところに半年待って、「ようやく手術してもらえる!」って、診察を受けられる日が来たの。
「手術をするレベルじゃない。運動してください。」って言われたの。
「身近に運動指導できる人がいなければ、ラジオ体操をしてください」って。その時、私はもうヨガインストラクターだったから、私が一緒にできるはずだった。でも、ラジオ体操をしたの。
それくらい親子の関係って、「一緒にヨガしよう」て言うのが難しい。
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わかります!私も言い出すまでに時間がかかりました。
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それで、ラジオ体操を続けていたんだけど、どんどん悪くなちゃって・・・。どんどん酷くなるアライメントをしてたから、もう見ていられなくなっちゃって・・。
「ヨガインストラクターの私を成長させると思って、一緒にやってください。」って言ったの。
診察を受けるまでに半年、ラジオ体操をして半年。1年経った時にようやくね。その1年の間で、私はみっちり内田先生から解剖学を学んだ。
母が、「一生、この痛みを引きずるのか」って嘆いてたから、それに抵抗するように勉強したね。
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わー、泣ける話ですね・・・。感動です!
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解剖学を内田先生から学んでた時間は本当に楽しかったな!「人の体って、こんなにすごいんだ!」って感動の連続で。勉強するほど、いろんな知識が繋がっていった。
「お母さんは、運動苦手だから」と断られていたなつみさん。のりこ先生の真似をすると・・・
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なっちゃんは、のりこ先生の真似をしてお母様をヨガに誘ったって、言ってましたよね?
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私は、宮城と秋田で離れているので、コロナになる前は、「母にヨガをしてもらうのは無理かな」と思ってたんです。
コロナで自分のクラスをするうちに、「オンラインでできるじゃん!」と、気づいたんです。でも、言い出すまでには1年は経ちましたね。
最初の頃は、「運動苦手だからいいや」って、断られてたんです。でも、「のりこ先生のお母様が、のりこ先生のために 頑張ってくれた」 という話をマナワハウス(のりこ先生のスタジオ) でのりこ先生から 聞いたんです。
「ヨガの先生のお母さんが、こんな体じゃ恥ずかしいわよね」と、ぽろっとおしゃったという話でした。お母様ののりこ先生への愛に感動して、私も誘い方を変えました。
「私の勉強のために、付き合って欲しい。」って言ったら、あっさり「いいよ」って。
のりこ先生の話を聞けてなかったら、まだ始められてなかったと思います。
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母って、そういう存在なんですね。いい話!
まずは「肩もみ」から始めてみる。それがヨガのきっかけになることも
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でも、やっぱり言い出せない!という方に、何か方法があれば、教えてください。
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まずは肩もみから始めてみるのもアリだと思う。
「お母さん、ヨガしましょう」って、母親側の気持ちを考えていない、独りよがりな感じになっちゃってるから。
肩もみだと、「あー、気持ちがいい」ってなったら、「じゃあ、うつ伏せになってよ!」って言って、腰も揉んでみる。それで、この動きやってみようかって、自然な流れができるかもしれないね。
それぞれのストーリーがあり、「母とヨガをする」ことを実行した2人。最初の一歩は、家族という近い存在だからこそ、ハードルが上がってしまうようですね。
家族や身近なシニアの方に、ヨガをして欲しいと考えている方は、ぜひ、参考にしてみてくださいね。
次回は、お母様にヨガを教え始めたなっちゃんがどう進んでいったのか?のりこさんはお母様の脊柱管狭窄症とどう向き合ったのか?具体的なエピソードをお届けます。お楽しみに!
さかたのりこ先生のプロフィール
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- アナトミック骨盤ヨガヘッドティーチャー
- ヨガスタジオ:Manawa Houseオーナー
- ヨガ解剖学アカデミーディレクター
鍼灸師でありヨガ解剖学講師・内田かつのりに師事し、ヨガインストラクターとしては異例の、解剖学だけで300時間以上を履修を誇る。以降、同氏のアシスタントとして右腕となる。2013年3月、東京都板橋区に 女性専用ヨガスタジオ Manawa Houseを設立。内田かつのりから唯一アナトミック骨盤ヨガヘッドティーチャーの認定を受ける。
現在、内田かつのりから絶対的な信頼を得て、同氏の講座のテキスト作成も行う。そのテキストは、ヨガ指導者の視点から作成され、「わかりやすい!」と好評を得る。
さいとうなつみさんのプロフィール
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東北福祉大学卒業後、精神保健福祉士として約5年間医療機関に勤務。
在職中にヨガと出会い、自身がヨガに支えてもらった体験から、「誰かを支えている働く人に、ヨガを通じて自分自身をケアする時間を届けていきたい」「医療や福祉の場でもヨガを広げていきたい」という想いをもつように。
退職後、ヨガインストラクターの資格を取得後、2016年からヨガインストラクターとして活動を開始。
「身体や運動について気軽に相談できる地域の身近な存在」としてヨガで地域の方の笑顔を支えていくことを目指し、現在も解剖学など身体についての見地からヨガを学ぶトレーニングを重ねている。