ママのお腹の上の産まれたての赤ちゃん

ブリスベイビーヨガ講師からの深イイ〜「ホルモンの話」

ヨガジェネをご存知の方は聞き覚えがある方が多いと思います、海外に本拠地がある、マタニティ・産後ヨガのプロフェッショナル集団:ブリスベイビーヨガ協会。彼らは、世界中でマタニティ・産後ヨガの指導者を育成していて、妊娠期間中から産後にかけての安全なヨガの実践を推奨しています。

世界中でオンライン化の波が広がる中、このブリスベイビーヨガによる「マタニティヨガ指導者養成講座」が、遂に今年10月からオンラインで開催されることになりました!

Bliss Baby Yoga協会の講師陣

今回は、日本での活動再開のニュースと合わせて、実際に指導者養成講座の中でも語られる、「出産のためのホルモン」について、シニアブリスベイビーヨガファシリテーターでもあり、ドゥーラでもあるロージー・マダソン先生が書かれた記事のご紹介です。

※ドゥーラとは、妊娠中から出産・産後までの期間、母親に寄り添い、日常生活をサポートする産前産後ケアの専門家。

分娩時の女性の体がいかに賢く機能するのか」ということについて、非常に興味深いことが書かれています。読み終わった後には体が震えたほど、女性が秘めている命を育むパワーに感銘を受けました。

以下はロージー先生の記事の抜粋です。女性の体をケアするプロであるヨガインストラクターの方は必読!

「出産のために必要な全てを、女性はすでに持っている」

ママのお腹の上の産まれたての赤ちゃん

出産のためのホルモン

私(ロージー先生)はドゥーラとして、女性が生まれつき備えている、安全で喜びに満ちた出産のための能力に対して、すでに強い確信があります。しかし、女性の体の生来の力に対するこの信念は、我々が持つ完璧なホルモンのシステムを理解することで、さらに確固たるものとなりました。

私自身の体、あなたの体、生徒さんの体、その生徒さんの赤ちゃんの体について知るほど、女性の体は完全に出産のための準備が出来ていて、その働きを邪魔されない限り、自然分娩のプロセスにおいて、限りない信頼を寄せることができます。

私たち人間が発明したり、人工的に創り出すものを超えて、種の生存メカニズムは生理学的に非常に優れた知恵によって確立されています。

たとえば、子宮収縮を引き起こすホルモンと、無条件の愛を引き起こすホルモンはまったく同じです。そして、 妊娠中の母親の体は、分娩中の安全を保つために、赤ちゃんの脳を活性化させないためのホルモンを放出するタイミング決して間違えません。 また、母体への自然な鎮痛剤として作用するホルモンは、赤ちゃんの肺の成長をも助けます。 そして、これら全てを行うために、意識的な選択や努力は必要ありません。

では、この目に見えない働きはどのように機能しているのでしょうか?

妊娠期間から分娩時を通して、女性の体は4つの重要なホルモンを放出します。 これらのホルモンは、痛みの軽減、スタミナ、安全性、絶頂感や喜びなど、出産において必要なもの全てを母親にもたらすために、出産プロセス中の特定の時に放出されます。

重要な4つのホルモンの1つ、オキシトシン

小さな新生児を抱いて微笑む母親

妊娠期間中に一貫して放出されるホルモンはオキシトシンです。 これは一般的に「愛のホルモン」と呼ばれています。

オーガズム中に男性と女性の両方で放出されるホルモンと同じであり、信頼とつながりの感情を強く高めることが証明されています。 経膣分娩は、このホルモンなしでは生理学的に不可能です。オキシトシンは、分娩中に子宮頸部を開いて、産道に赤ちゃんを移動させる子宮収縮の働きの元となります。

また、オキシトシンは、母親に愛とつながりの感情を引き起こすことにより、精神面でも働きかけます。 これらの感情は、唯一愛を持ってして成し遂げられる、様々な忍耐と、小さな命を育む強い決意を引き起こします。そして、赤ちゃんの命の安全を保とうとします。

分娩の数時間で、オキシトシンの量は、胎盤の中を流れ渡って、赤ちゃんの体に流れ込んでいく程に増加します。 その後、赤ちゃんの未熟な血液脳関門を通過して、脳に入っていきます。 これは、脳の活動を休息させる反応を引き起こします。

子宮が収縮するたびに胎盤が強く圧迫されます。つまり、赤ちゃんは一時的に血液、酸素、ブドウ糖が不足します。 脳は一番多く酸素とグルコースを消費するため、赤ちゃんの脳の活動を休息させるこの自然で安全なメカニズムにより、子宮収縮に赤ちゃんが必要とする酸素とグルコースの量が少なくなります。これは本当に素晴らしいメカニズムです!

赤ちゃんが生まれ、母親が第3陣痛(胎盤が娩出される段階)に移行した後、子宮が胎盤を迅速かつ綺麗に排出できるよう、オキシトシンが子宮を強く収縮させ続け、産後出血のリスクを減らします。

そして、これで終わりではありません! オキシトシンは、赤ちゃんに母乳を与えるたびに放出されるため、出生後も母親をサポートし続け、母乳排出反射(乳腺から母乳を赤ちゃんの口に運ぶプロセス)を刺激します。 これにより、母親は赤ちゃんとの間の絆や、無条件の愛の感情を抱くようになります。 赤ちゃんを養うのに十分な母乳を確保し、無力で小さな命を世話するモチベーションを保つための、生まれ持った尊いメカニズムです。

自然の鎮痛剤と言われる、ベータエンドルフィン

大きなお腹を抱える妊婦の手

次に登場するのはベータエンドルフィンという名前のホルモンです。

この素晴らしい自然の鎮痛剤は、母親に痛みの緩和をもたらすと同時に、絶頂感、幸福感、喜びの感情をもたらします。 そう、これは本当に最高なのです! この喜びは肉体面、感情面、また精神面でも作用して、3つの要素すべてが揃うことが理想的です。 

さらに、ベータエンドルフィンは赤ちゃんの肺の成長の最終段階でも役立ってくれます。

加えて、母親のプロラクチンの放出を刺激し(このホルモンについてはこの後で詳しく説明します)、赤ちゃんに母乳を与える準備をします。

繰り返しになりますが、あなたは、赤ちゃんがこの世に生まれてくるために必要な全てと、赤ちゃんに出会える喜びをもたらす物質を自然に作り出しています。

本当に女性は天才なのです!

エネルギーの源、アドレナリンとノルアドレナリン

分娩台の上でいきむ妊婦

次のホルモンは、母親の体を活気づける、アドレナリンノルアドレナリンです。

これらは、分娩段階で子宮頸部が完全に拡張した時、分娩の第1段階と第2段階の間に発生します。 子宮頸部が完全に拡張すると、赤ちゃんを外の世界に押し出す段階に入るためにエネルギーが必要になります。また、赤ちゃんに会う準備をするために、より注意深く集中する必要があります。 この2つのホルモンは「アクセルとブレーキ」のように両方の反応を起こし、ベータエンドルフィントランスのような状態から母親を最後のいきみに導く働きをします。

これにはやや、戸惑いや恐ろしさを感じるかもしれませんが、非常に巧妙に作られた仕組みなのです。

母乳に不可欠、プロラクチン

母乳を飲む赤ちゃん

最後はプロラクチンです。

このホルモンは母乳の形成と生産に重要な役割を果たします。 そしてこれは、強い親の愛のホルモンでもあります(乳児の世話をする男性と女性の両方に見られます)。 ライオンの母親と子供について考えてみてください。プロラクチンの性質をよく理解できます。 このホルモンはオキシトシンと協調して働き、母親と赤ちゃんの強い絆を作り、赤ちゃんの安全を守り、赤ちゃんを満たすために必要なものすべてを与える覚悟の気持ちを作り出します。

そう、あなたはその全てをすでに持っているのです!

追加のバッテリーは必要ありません。

女性の体は信じられないほど知的で、出産のために完璧に準備されているのです。

Rosie Matheson(ロージー・マダソン)

 

 

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