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YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH
心の作用を止滅することが、ヨーガである。
(インテグラ―ル・ヨーガ パタンジャリのヨーガスートラより)
ヨガの永遠のテーマとも言える、この言葉。ヨーガスートラを読んだことがある人なら、きっとこの文章までは読んだことがあるはず。(続きは眠くなって本を閉じ、本棚で埃をかぶっている人も多いかもしれませんが。)私も、何度も読んできた言葉ですが、真実は近いようでとても遠い。
いつか辿り着ける境地なのか…と毎回考えさせられます。
こんにちは、ヨガジェネレーションのベーです。
本日はヨーコ・フジワラ先生によるRYT200の5日目。哲学の時間にフォーカスして、レポートをしたいと思います。
ハワイヨガ留学でも大人気!ヨーコ・フジワラのヨガ哲学
ヨガ哲学の時間がとても楽しかったです
ヨーコ先生がハワイで開催しているヨガ留学企画サンガワイ。終わったあとのアンケートには、必ずと言っていいほどこの声が。
でも、ヨーコ先生といえば、皆さんご存じ、この美しすぎる太陽礼拝。
アーサナの人、というイメージが強いのではないでしょうか?しかし、トレーニングが終わったあとの「卒業生の声」には、「夜の哲学の時間で人生が変わりました。」「哲学の時間が忘れられません。」と言った声が寄せられます。
なので、ヨガ哲学の講義は今回のトレーニングで楽しみにしていたことの1つです。
ヨーガスートラの著者は誰でもOK。書籍持ち寄り式のヨガ哲学
ヨーコ先生のRYT200では、ヨーガスートラを皆さんに購入して頂きます。そこには「著者は誰でも構いません」と書かれています。
これにはヨーコ先生の狙いがあり、実際に講座中も皆さんが持ち寄った様々な本をそれぞれ、朗読しながら講義が進みます。ヨーガスートラは、翻訳者によってさまざまな見解があり、日本語訳も色々な表現がされています。
そのため、朗読を聞いているととても面白い。
何言っているのかよくわからないものから、耳慣れた言葉でわかりやすい表現のものまで。一度にこんな色々なヨーガスートラの言葉を聞くことができて面白い!ある本で、よくわからなかった言葉も、違う言葉で説明されると理解できる!
ヨーコ先生の狙いはこれだったのか、と初めてのヨーコ・フジワラ流のヨガ哲学勉強法を見てワクワクしています。
ヨーガスートラ第1章第12節は一番大切。心の作用はアビヤーサとバイラーギャによって止滅される
ヨーガスートラ第1章第12節
ABHYASA VAIRAGYABHYAM TANNIRODHAH
これらの心の作用は修習(アビヤーサ)と離欲(バイラーギャ)によって止滅される。
(インテグラ―ル・ヨーガ パタンジャリのヨーガスートラより)
ここでヨーコ先生は
ここマルしといて!ここすごい大切!
とアピール。修習、つまり練習とは何をするのか。CHITTA VRITTI(心の作用)をNIRODHAH(止滅)させる練習です。ヨーコ先生は、この日の朝練で心が動いてしまっている例をこう話してくれました。
いろんな努力があるでしょう?1人で練習しているときに、お隣さんからカレーの匂いがしてきたら、『今日のお昼ご飯何食べようかな?』ってなるじゃない?この状態は完全に練習から心が動いちゃっているよね。
一同納得。これを動かさないようにするには、呼吸に意識を向けるというのが良いそう。
人間のマインドは呼吸に乗っかると落ち着くって言われてるのね。朝練のときもきれいなウジャイの音が出て、そこに意識を集中させておくと、だんだんマインドが落ち着いてくるから
もちろん、最初から出来るわけもなく…。私は始めた頃「呼吸に意識を」と言われても、「あれ?どこで吸うんだっけ?どこで吐くんだっけ?」の繰り返し。マインドがうろうろしていました。(笑)
修習に必要な3つの条件
だからこそ、修習が必要。そしてその修習には3つの条件があります。
1:長い間。(長い期間)
2:休むことなく。(持続的に)
3:心を傾ける。(固い信念をもってやらなければならない)
そう。今日、明日で出来るようになるものではない、ということです。
これ聞くと、皆思うよね。私なんてことにコミットしてしまったんだろう…って。(笑)
しかし、これを聞くとヨーコ先生がなぜ休まずほとんど毎日練習を続けているのかがわかりますよね。きっと聞いていた皆さんにも伝わったはず。ヨーコ先生の毎日の練習時間は約2時間半~3時間。その時間かけて、ヨガ哲学を毎日実践されているということです。
だからこそ、哲学の講義にも重みがあるのでしょう。
サマーディは追いかけるほど逃げていく。ヨガも集客も同じかもしれない
今日こそバンダを見つけよう!って思った日こそ、見つからないから
とヨーコ先生。これこそが執着から離れるということ。今日こそ!と力めば力むほど遠ざかる。サマーディも同じだと云います。
私も、とても執着してしまうものがあります。それが、集客人数。(笑)これに対しては、社内一の執着心だと思います。入社したばかりの頃に、MIKIZO(ヨガジェネ代表・酒造博明)に言われたことがありました。
「裏方のプロになりたかったら、売上なんて考えんでいい!徹底的に人に執着しろ!(先生のためには頑張れということ)」
これ以来、私の仕事のモチベーションは「先生の前に何人の人を連れてこれるのか」になっています。
でも今日の言葉は、心に突き刺さりました。そう、執着しすぎると離れていく…。これ、集客も同じなんですよ。(世の中の集客に悩んでいるイントラの皆さん。いつかこの話をしたい)今の私には本当に必要な言葉です。
ヨーコ先生の哲学の講義は、その日の朝練やアシュタンガヨガの実践で皆さんが経験した中の言葉で教えてくれます。だから、難しいと嫌厭しがちなヨガ哲学が身近に感じられる。本来、ヨガの目的を示してくれるヨガ哲学は、ヨガのプラクティスを積む上で、とても大切なことです。
哲学を知らなければ、ヨガの練習のゴールを知らずに走ることと同じだから。ヨーコ先生に出会えてヨガを勉強できる人はラッキーだなと心からそう思っている5日目の終わりでした。