目次
- スーパーで、直感でいいなと思ったものを買う
- 自分を責めない
- マッサージに行く
- 今日は仕事をしないと決める。
「自分に優しいってどういうことだと思う?」と事務所で話していたらスタッフが出してくれた答え。私だったら、まだまだ出てくる気がする。「好きなものを好きなだけ食べる」とか「アラーム付けずに寝たおす」とか。(笑)
でも、ヨガをしていると矛盾してるな~と思うことありませんか?「自分への優しさ」と「甘やかす」の違いについて。
先日、精神科医:松島幸恵先生による「ヨガ×セルフコンパッション」の講座が開催されました。講座を聞きながら、あ、そういうことか。と思うことがあったので、皆さんにもシェアしますね。
セルフコンパッションの「コンパッション」とは
いろんな文献やネットの情報を見ていると、「自分への思いやり」と訳されることが多い、「セルフコンパッション」。「自分への思いやり」という言葉も、「自分に優しくする」ことと同じような意味で、うーむ…と考える人もいらっしゃるはず。
コンパッションは、日本語で思いやりって訳されていますが、苦しみがそこにあることに気づき、それを和らげたい、何とかしたいと願い、そのために行動しようとすること、を云います。
と松島先生。
そこではっとしたのですが、例えば、自分が今苦しんでいることがあったとして、そのストレスとまずはちゃんと向き合わなければいけない。つまり、そこから目をそらしてしまうことはコンパッションな行為ではないんだなということ。
自分の苦しみから目を背けて、ただ寝て過ごすとか、好きなものを食べて過ごすという私の前述した行為は、逃避であって、コンパッションとは離れているんですよね。
苦しみと向き合う。それは「甘え」ではなく「強さ」
苦しみに気づき、それを取り除く行動を起こす。これは、甘えではない、ということはお分かりですよね。だって、その行動には勇気が必要。
例えば、私は「人に頼る」なんてとんでもない。と思っていました。全部自分でやりたいし、「お願い」をすることが苦手でした。(今となっては何のプライドだ…と思う。笑)
本当は無理なのに、「大丈夫です!」と言って。
でも、やっぱりそうなってくると限界が訪れます。自分は1人しかいません。できる仕事にも限界がある。誰かにお願いをすることで、その仕事の範囲は2倍3倍と広がるということを知って、今では、大体お願いをするという若干甘えが生じています。(笑)
もちろん、誰かに頼むことって、時間がかかることや、「自分でやった方が早い!」と思ってしまうこともある。でも、そこは待つ。これもまた、忍耐が必要ですが、甘えではないことがわかって頂けるのではないでしょうか。
真の意味でのコンパッション
もちろん、「苦しみだけを見つめる」のは辛くなってしまうと思います。ここでキモとなるのが、「優しさを持ってそれを見つめること」。「よく頑張ってるね」「無理しないでね」と自分で自分に語り掛け、そして、それを変える努力をすることです。
松島先生が教えてくれた「コンパッションの行動」と「コンパッションではない行動」にはこんな違いがありました。
<コンパッションの行動>
- 優しさと強さを持って恐怖に立ち向かう
- 勇気をもって辛いことに関わる
- 傷つきやすく弱い自分に耐える
- 自分の感情や心配事、求めていることを人に伝える
<コンパッションの行動ではないもの>
- 喜ばせるため、嫌われないために人の言うことに「はい」という
- 他人に譲る、屈する
- 自分にも、他人にも「いいこと」をする
- 自分が悪くなくても謝る
どうでしょうか?皆さん、自分を振り返ってみてください。意外に「コンパッションではない行動」していませんか?そして、これを見ると自分を甘やかすなんて言葉を忘れそうです。(笑)むしろ、その一歩を踏み出すことこそ強さだなと思います。
勇気と強さ。それこそがコンパッション
これを読んで頂いたらきっとわかるはず。本当の意味でのコンパッション。「自分が頑張ればいい」と思ってる方、「頑張るポジションを手放せない」と思っている方は、頑張る矛先を変えてみませんか?
人を頼るなんでプライドが許さない、と思う方、それだけ頑張れる力があるのなら、小さなことからでいいので、手放してみましょう。人に任せたら時間がかかる、と思ってるならその時間をぐっと耐えてみてください。
仕事でも家庭でも、頑張る矛先を変えた瞬間に見える世界があるはずです。
これこそが、本当の意味で「自分への優しさ」「自分への思いやり」なのかもしれません。できることなら、毎日を笑顔で穏やかに過ごしたい。そう願っている人も多いはず。コンパッションの勇気と忍耐は、その日々を手に入れるための強さです。
次回は松島先生によるヨガ×精神疾患の講義です。2024年心の基礎知識を勉強してみてくださいね!