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生徒さんからのお話したいオーラに負けてしまい、気づけば1時間。悩みには寄り添ってあげたいけれど、自分の時間も大切。
その葛藤、ヨガの先生であれば経験したことはありませんか?
ちょっと心が弱っている生徒さんは、誰かに話をすることでそのストレスを発散することもしばしば。無下にもできないですよね。しかし、どうすれば、相手を傷つけずに、そして自分も消耗することなくうまく付き合うことができるのでしょうか。
今日は精神科医である松島幸恵先生とそんなお話をさせて頂きました。
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「リミットセッティング」あらかじめラインを設ける
精神科医として、長年たくさんの患者様と関わっていらっしゃる幸恵先生。いろんな質問が講座内でも出ますが、講座が延長することはまずありません。この巧みな話術!どんな風にしてコントロールをしているのでしょうか。
大前提として、ここまではできるけど、ここまではできないっていうラインをあらかじめ設けておいた方がいいですね。自分がダメになってから、「全部ダメ」ってなっちゃう人が時々いるんですね。それだと、あまりいい関係性が創れないですよね。
と松島先生。自分がもう無理、となる前に、あらかじめラインをひいておくことが必要です。
これを医療の現場では「リミットセッティング」と呼ぶそう。
リミットセッティング。具体的にはどうすれば?
とはいえ、どんなふうにすればいいのでしょうか?
わかりやすく言えば、『深夜のラインには返信はしません』とか『分が休暇を取っている場合は、私は、お仕事の内容のことはやらない方がいいと思っているので、メールは自動返信に設定しておくとか、『この期間はホリデーなので、メールのお返事はできません』と言って全然問題ないと思っています。
ヨガの先生にだってお休みは必要です。生徒さんに寄り添いたいという優しい先生であればあるほど、自分の時間を犠牲にしてしまいがち。生徒さんと安定した状態で向き合うためにも、うまく自分の休息時間を作っていきましょう。
MIKIZOも動画の中で、
「クラス終わりに15分とかはいいと思うんです。だけどそれが、2時間3時間になると良くない。」と言っています。これも同じですよね。上手く、生徒さんと関わっていくように自分でもコントロールが必要だということですね。
1対1は避けるのがベター。できたら複数で話すことを心掛ける
あとは、1対1は避けた方がいいですね。1対1っていうのは感情的なやりとりがヒートアップしやすいんです。わーっと泣かれたりすると自分も辛くなっちゃう。もし第三者がそこにいてくれたら、関係性って三角になるので変わるんです。カップルカウンセリングなんてその典型例なんですが、2人で話し合っても何も生じないのが、誰かいてくれると何か変わってきたりするんですよね。
これは、行き過ぎると、ストーキングまがいなことになってしまう可能性も含め、可能な限り、1対1ではなく、込み入った話になりそうなときは、複数でお話できるといい、ということでした。
もちろん、プライベートレッスンをしている方などは、そうも言ってられないこともあるかと思います。
そんなときは、やはり先ほどのリミットセッティング。お時間で区切る勇気を持つということが必要になってくるのではないでしょうか。
ヨガと心のお話。次回の幸恵先生講座は、ヨガ×ポリヴェーガル理論
今回は、幸恵先生から、「心が弱っている生徒さんとどう付き合うか」というところをお話して頂きました。
幸恵先生とは、色々な面から心にアプローチするヨガをするには、どんな知識があるといいのだろう?と考えながら、講座を作ってきました。
次回は、中でも一番の人気講座、「ヨガ×ポリヴェーガル理論」が開催されます。自律神経を考える新しい概念。この考え方を基にヨガを行うことで、自分の安心・安全領域、落ち着いた心でいられる領域というのを増やすことができる、というのがこの考えです。
ぜひ、幸恵先生から、ヨガと心のお話を勉強して見てほしいと思います。
精神科専門医から学ぶ 心の基礎知識
ヨガ×ポリヴェーガル理論
オンライン|11月24日(日)