カナダの超人気講師、ティアン・アラン先生は長年カナダでトップレベルのスポーツ選手として活躍後、ヨガに出会いました。後に練習を重ね指導者になりましたが、愛犬を散歩中に交通事故に遭ってからヨガの練習は大きく変化。
運動量の多いパワーヨガの代わりに、痛む心身を癒すリストラティブヨガの実践を選び人生観が変わる体験をしました。
現在、ヨガジェネレーションで指導いただいている指導者養成講座はレベル1のものですが、バンクーバーの所属スタジオ、semperviva yogaではレベル2の指導も行っています。
日本国内でもリストラティブヨガの指導者養成講座は増加傾向にありますが、ここでは”ティアン先生の元でしか学べない”リストラティブヨガについてご紹介します。
とにかく体感型のワークが多い。その理由とは?
まずは教える側が、リストラティブヨガの効果を身をもって体験することが何よりも重要と考えているからです。そのためには時間もかかりますし、沢山の経験が必要です。講座の中では自分自身でポーズをセットして体験してみる、あるいはペアになってお互いにポーズをセットし率直に感想を言い合うことに多くの時間を割きます。
ただし、ワークはただのポーズの練習にとどまらず、あらゆる角度からリストラティブヨガの指導の際に留意すべき点を”実感”させてくれる内容となっています。
例えば、講座の中で「バラとゆりのワークショップ」というペアワークがあります。生徒をバラ組とゆり組にわけて、片方(バラ)は目をつぶってリストラティブのポーズに入り、もう片方(ゆり)はただその側で静かに座ります。
座っている方(ゆり)はまず、強い悲しみや怒りなど”負”の感情を自分の中に作り出します。ポーズに入っている方(バラ)はその間、「どのような気持ちになるか」を内観します。
その後、これをもう一度繰り返すのですが、今度は座っている方は大切な人やものを思い、愛情深い気持ちで座ります。するとその結果、不思議なことにポーズに入っていた方のほとんどが「前者では何かしらの緊張を感じた」と感想を述べました。
これは人は休んでいる時、受け身の状態となっており、察知する能力がとても敏感になるからなのだとか。そのため、リストラティブヨガを指導する際、
先生がどのような気持ちで教えるかが、生徒に大きな影響を与えるため注意が必要
とティアン先生は何度も強調していました。
※ワークの内容は、変更となる可能性がございます
生徒をケーススタディーに、プロップの活用法を丁寧に指導
リストラティブヨガは深い腹式呼吸と共にポーズを長く維持することが特徴。また、いかに的確にプロップを使ったポーズをつくり、生徒の心と体の緊張を解けるかが鍵です。ブロックやボルスター、ブランケット、アイピローといったプロップがありますが、それらの置き方、調節の仕方、使い方のバリエーションを細かく指導します。
例えばアイピローは目に乗せるのが一般的な使い方ですが、実は様々な活用法があり、その絶大な効果には目を見張るものがあります。小さいプロップですが、2-3個持っていると使い方の幅がぐっと広がります。
<アイピローの活用法と効能>
- 手と床の間にそっと敷く:床の冷たさが手に伝わるのを防ぐ
- 肩関節や足の付け根に置く:緊張が溜まりやすい部位(関節)をほぐす
- 鎖骨に沿わせるように置く:首周りの緊張を緩和させる
- 丸めて手に握らせる:安心感を与える
プロップを使ってポーズをセットする時、何よりも大切なのは生徒が”体が左右均等である”と感じること。左右でほんの少しでもズレや違和感があると、それは不安感や痛みにつながるため、細心の注意が必要です。また、生徒の体をみた時にどこに滞りや緊張があるかを瞬時に見極めるスキルも求められます。
ポイントは、いかに”触れずに”リラックスさせることができるか
以下はティアン先生の言葉です。
リストラティブヨガのレッスンの中で様々なマッサージを取り入れる先生もいます。それは決して悪いことではありませんが、それをすると生徒自らの癒す力を邪魔してしまう可能性があります。先生がいないと、リラックスできない状態になってしまいます。なので私は、ポーズをセットしたら離れて見守ることを大切にしています
このことから、いかにティアン先生が心から生徒の心身の回復を最優先に考えているかが伺えます。
最終的には生徒が先生がいなくてもリラックスできるようになること。それは一ヨガ講師として、ビジネス的には望ましいと言い難いことですが、それを言い切れるのは彼女自身がリストラティブヨガによって立ち直ることができた経験があるからこそなのかもしれません。
生徒一人ひとりの悩みや不調、物語に真摯に耳を傾け、指導の中で彼女たち自身を癒やしていくティアン先生。彼女の声、ポーズのセッティング、オーラ、全てが周りに深い安心感を与えます。
ティアン先生はこうもおっしゃっていました。
リストラティブヨガを教える時は、ブランケットのようにあたたかい存在でいることを忘れないで
講座中、彼女自身こそがまさに全員をあたたかく包み込むブランケットそのものでした。
【本講座はこんな方にオススメです】
- すでにリストラティブヨガを教えていて、別の角度から学び直したいと考えているヨガ講師
- レッスンの後半にリストラティブヨガを取り入れたいと考えているヨガ講師
- 自分自身のストレスを軽減、リラックスを深めたいヨガ講師
- 仕事や家事・育児のストレスの強いストレスを抱えている方
- ご家族が病気を患っており、痛みの緩和に役立つポーズを学びたい方
- 看護師等、医療関係のお勤めで患者さんのケアにリストラティブヨガのノウハウを取り入れたい方