あら?次のポーズは何だったかしら?
ヴィンヤサクラスの真っ最中。
キャシー先生の動きがピタリと止まりました。ざわついた空気の中、ある生徒さんの一声で、クラスは再始動。
あぁ!ありがとう!
とキャシーもその場で素直に謝り、クラスを進めます。そこで起きた出来事は時間にすれば1分ほどでしたが、クラスの張り詰めた空気が緩んだ瞬間を目にしました。
こんにちは!ヨガジェネレーションのべーです。今日はキャシー先生の来日2日目。今回初めてキャシー先生のクラスに潜入させて頂きました。
私は担当であるヨーコ・フジワラ先生から、幾度となくキャシー先生の話を聞いてきました。キャシー先生とヨーコ先生の特別対談記事もを4本に渡り書かせて頂き、キャシー先生の講座に入らせて頂いたのも、今回が初めてではない気がしています。
「先生だから完璧でなければいけない」と思っていませんか?
ヨガ指導者として、「生徒の前に立つためには、完璧にシークエンスを覚えていなければならない」「クラスは失敗してはいけない」「生徒さんの前では完璧な人でいなければ…」とプレッシャーを感じていらっしゃる方はいませんか?
完璧であることを目指すあまり、「ヨガを仕事にすること」が苦痛と感じてしまう。
そんな方へ、大きなメッセージを送ってくれるキャシー・ルイーズ先生のヨガクラス。たった90分というクラスの中でも、キャシー先生の大きな愛を受け取った気がしました。
生徒の緊張がゆるんだ瞬間
冒頭で私がしたお話は、本当に起きた話です。キャシー先生のヨガクラスは基本のアーサナを中心に構成されており、皆さんがよくご存知の戦士のポーズ1番や2番、チャトランガ、ダウンドッグといったものを中心に行うヴィンヤサスタイルです。
まずは、キャシー先生が
私がお手本を見せるから、皆さんは見ていてね。
とお手本を見せてくださいました。
そのときです。滑らかに動いていたキャシー先生の動きが止まったのです。
あら、この次って何だったかしら?
すると
次はこれですね!
と助け舟を出してくださったのが、あのYMCの佐藤ゴウ先生。今日はプライベートでクラスを受けにきてくださっていました。ハワイに行く度にキャシー先生のハワイのヨガスタジオ、パープルヨガ・ハワイに通いマイソールのクラスを受けていらっしゃるそうです。
あぁ!そうだわ!ありがとう!
その助け舟を素直に受け取り、輝く笑顔で次の動きへ。その様子に受講者の皆さんの表情が一瞬で緩みました。キャシー先生のヴィンヤサ90分クラスは、今回の来日で3回目の開催。たくさんの回を重ねているわけではないため、「キャシー先生のヨガクラスが初めて!」という方がほとんどです。また、「ハワイのカリスマ」「アシュタンガヨガの正式指導者」「世界中のヨガ指導者の師」とも云われているキャシー先生。
受講者の皆さんも少々緊張していたようですが、キャシー先生のこの出来事に皆さん、ちょっとほっとされた様子でした。
なんだ…先生でも間違えるのね…
張りつめていた緊張が緩んだ瞬間を目にしました。
弱みを見せることで生徒の気持ちが楽になる。
ヨガクラスをされる際に、一番大切にしていることは何ですか?
2018年のヨガジェネレーションパンフレットのインタビューを覚えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか?上記は、ヨガジェネレーションがキャシー先生にした質問です。その際に、キャシー先生がおっしゃっていた言葉を、私はいまだに忘れることができずにいます。
自分の弱みを見せることです。お互いにとってありのままでいられる関係が、良いクラス作りに繋がります。
本当にその言葉通りのことが目の前で起こったのです。
誤解をして頂きたくないのですが、「これは決して準備することなく、シークエンスを間違えてもいい。あなたらしくいれば、それでいい」ということを言っているわけではありません。
皆さんが一生懸命努力し、「ヨガクラスを良いものに。生徒さんのために良いクラスを」と思っていらっしゃる気持ちはよくわかっています。その気持ちで臨み、そして精一杯やったときに、「失敗があったとしても、そんな自分を許してあげましょうね」、ということ。
時にはピンチが今回のクラスのように、生徒さんをリラックスさせることにもつながるのです。
結果として、生徒の皆さんが抱いた感想は
「キャシー先生って可愛いー!」
というもの。
私はこのヨガクラスから「ヨガ指導者としての理想の在り方」「キャシー・ルイーズのヨガ哲学」を垣間見た気がします。キャシー先生の来日講座はまだまだ始まったばかりです。
キャシー先生のヨガ指導者としての哲学を聞きに来てください。
あなたらしく、ありのままの自分でヨガを指導する方法が手に入るはずです。