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ハンスオンアジャストメント。手を触れることで生徒さんのポーズの習得を促す技術。最近では、手を触れるアジャストはしない。とおっしゃるインストラクターさんもいるようですが、先生と生徒さんが信頼関係を構築していく上で、アジャストは生徒さんのことを知るためのとても良い手段です。
こんにちは、ヨガジェネレーションのべーです。
ヨガジェネレーションでは、講座が終わったあとにアンケートをとることがあります。その際にも「アジャストをしてほしい」という声が書かれていることも。
今日は、ヨガジェネレーションで古くから講座を開催して頂いている講師の1人、キャシー・ルイーズ先生から「どうしてアジャストをするのか」について、記事を書いていただきましたので、ご紹介したいと思います。
なぜアジャストをするのか?生徒のアーサナをサポートするため
どうしてアジャストメントをするのか。例えば、とても体の硬い生徒がいた場合、ただその場所でホールドしてあげるだけでも生徒はそのポーズでリラックスをすることができますし、体を痛めることなく、そのポーズで心地よくホールドできるところを見つける手助けができるかもしれません。
また、年配の生徒には、良いバランスを見つけることができます。
柔軟性の高い生徒には、より良いアライメントを見つけてあげることもできます。いずれにせよ、すべてのアジャストは生徒がしていることをサポートし高めるためにあるのです。
手で聞く?良いアジャストのキーポイントは呼吸にあり
良いアジャストの鍵は、生徒の呼吸を見たり聞いたりできるかどうかです。もし生徒の呼吸が止まったり、強張ってきたとしたら、あなたのアジャストがやりすぎているのかもしれません。
その場合は、行なっているアジャストの圧を弱めて生徒に「吸って吐いて」と伝えましょう。
指導者として、私たちは生徒に対してとても慎重でなければいけません。目と耳を使い、そして手で「聞く」ことを学ぶことができます。
アジャストは強さではない。何千人ものアジャストをした講師の答え
どうやって始めるの?どのくらいの力で行なえばいいの?どのくらいアジャストするの?
という声が聞こえてきそうですね。
これらはすべて素晴らしい質問です。これらの「なぜ」がハンズオンアジャストのスキルを学ぶために大切だからです。
私は30年間のヨガの指導歴があり、ラッキーなことにアジャストのエキスパートである指導者たちに恵まれてきました。
自身が生徒として指導者たちから学び、今では自分自身がアジャストのエキスパートヨガ指導者となりました。経験をつみ、また年齢を重ねるにつれ、なぜアジャストが大切なのかという考えも変わってきました。
以前は、アジャストはより強く行う方がいいと感じていましたが、何千人もの生徒をアジャストしたこの何十年間で、アジャストは「強さ」は必要がないと気づきました。
実際、今ではかなり反対に感じています。
強いアジャストは、生徒の成長を早めることはなく(短期間ではあるかもしれませんが)、長期間でみると深くやりすぎ、痛みの原因となりえます。
私のアプローチは、今ではとてもやさしく安定しています。
最重要ワードはグラウンディング。ヨガは完璧なポーズをとることが目的ではない
私のワークショップで使う最重要ワードは、「グラウディングする(地に足をつける)」です。ポーズの中で生徒をグランディングさせることが、指導者としての最初の目的となります。体を開きこうなってほしいという状態になるには、数年かかります。
思いやりをもって体をケアすることを生徒が学ぶことを助けるようなアジャストをするには、何年もかかります。そして生徒と信頼関係とコミュニケーションを深めるにも時間がかかります。
ヨガは完璧なポーズをとることが目的ではありません。ヨガは、自分がいるところを受け入れ、楽な心と体が作れるように体をゆっくりと変えていくことです。
私は2020年2月に大阪と東京においてこのハンズオンアジャストメントワークショップを開催します。
キャシールイーズブローダ著、2019年9月13日
アジャストはキャシー・ルイーズの魅力が最も発揮される
アシュタンガヨガという強度の強いヨガを行っていると、ついポーズを追い求めてしまう気持ちもわかります。目の前にいる生徒さんの「ポーズを正しく」という焦りもあることでしょう。しかし、自分がそうなっているな、と感じたら、ぜひ、このキャシー・ルイーズという女性に触れてみてください。
彼女の太陽のような人柄。いくつになっても変わらないチャーミングな笑顔は「初めまして」の人であったとしても、その距離をぐっと縮める力を持っています。アジャストという生徒に触れる行為だからこそ、その人柄が重要となってきます。
我々、ヨガジェネレーションがなぜ、アジャストをキャシーから教わってほしいのか。きっと受けていただければ真の意味でそれが伝わることでしょう。