ロージー・マダソン先生と通訳さん

こんにちは!ヨガジェレーションのねこです。

先日開催された『ブリスベイビーヨガ共催:マタニティヨガ指導者養成講座』の講座に潜入していた時に、ふと自分の出産前後の状況を思い出していたのですが、ちょっとしたことで悩んだり、凹んだり、「初めての出産だからこそ、余計に繊細になっていたな~」と、今だから思えることが沢山ありました。

そんなことを考えていた時に、生徒さんから出た質問と、それに対するロージー先生のお話がとても共感深い内容だったので、皆さんにシェアさせていただきます^^

マタニティヨガクラスで配慮すべきこと

マタニティヨガ指導者養成講座の生徒たち

マタニティヨガクラスの中に、帝王切開で出産が決まっている妊婦さんがいた場合、どんな話をしたらいいですか?

マタニティヨガクラスの趣旨として、

  • マタニティ期の健康管理
  • 出産に向けた体力づくり
  • 身体の変化で感じるストレスや、出産への不安などの心のケア

などが一般的ですが、そのほとんどは自然分娩の妊婦さんに向けた内容が多いように感じます。

妊婦さんと赤ちゃんが健康であっても、様々な理由で事前に帝王切開などでの出産が決まっている場合もあります。そんな方がマタニティヨガに参加した際に、話の内容や言葉によっては、疎外感や自然分娩でないことに対して、悲しい思いをする方がいるかも知れません。

それを踏まえたうえで、マタニティヨガのクラスの中で出来ること、そして気を付けるべきこととは一体何でしょうか。

言葉の選択と話す内容

ロージー・マダソン先生

例えば、「自然分娩」などの出産方法を特定するような言葉自体を使わないことをオススメします。

完全母乳の育児も同様ですが、ママたちは子育てに関して敏感で繊細になっている面があります。1人の命を生み出し、育てるのですから当然ですよね。

周りのちょっとした言葉や、表現方法で一喜一憂してしまうことが多いからこそ、言葉には配慮すべきです。

そして、どんな出産であろうと赤ちゃんを思う気持ちは同じ。だからこそ出産方法を特定するような話ではなく、赤ちゃんとの繋がりを感じられる様な声かけをメインにしていくことをオススメします。

全ての妊婦さんを敬う気持ち

妊婦さん

今は自然分娩・帝王切開・無痛分娩・水中分娩など、色々な出産方法があります。出産自体が命がけなのですから、何が良くて、何が悪いということはありません。

どんな出産でも、妊婦さんを敬う気持ちを持って接することが大切です。

ブリスベイビーヨガでは、基本的にアクティブバースを推奨しています。

アクティブバースとは、医療的な介入を最小限に抑えた出産方法です。フリースタイル分娩とも言われ、人が本来持っている出産機能を十分に引き出すという方針のもとに行われる出産方法で、妊婦さんが主体となって行う出産スタイルです。

自然体でとても素晴らしい出産方法ですが、「出産方法に執着しすぎないことも大切」だと、ロージー先生は語ります。

出産は命がけだからこそ、自分の思い通りにいかないこともあります。だからこそ「どう出産したか」では無く、「新たな命を生み出したこと自体が素晴らしい」ということを、忘れてはいけません。

出産を分娩だけでとらえない

ロージー・マダソン先生
出産は、陣痛・おしるし・破水などが始まってからがスタートではありません。

例えば帝王切開の場合、その全てを経験せずに赤ちゃんが生まれます。では、帝王切開は出産ではないのでしょうか?

どんな出産方法だったとしても、たとえ望んだ方法で出産ができなかったとしても、それは妊娠した時から始まっている本当の意味での「出産」の一部でしかありません。

もちろん出産方法の選択はとても重要ですし、出産の満足度を上げることに繋がるものではあります。

しかし全ての人が、それを叶えることができるわけではないということを指導者が理解し、生徒である妊婦さんに妊娠からスタートしている「出産」について伝えることで、心の負担が軽減される方もいるのではないかと思います。

マタニティヨガだけでなく産後ヨガも同様ですが、他者が思う以上にデリケートな状態のママの心。ちょっとした言葉で、「私は母親失格」「なんで私は○○ができないんだろう」など、マイナスに心が動いてしまうことも少なくありません。

せっかくマタニティヨガに参加してくれた生徒さんが、健やかな心で出産・育児に向き合っていけるよう、言葉や、表現方法にも気を配りケアしていきたいですね^^