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はじめまして!先月、ヨガジェネレーションに入社いたしました琴美です。みなさま、どうぞよろしくお願いします!!
突然ですが、ヨガインストラクターの方なら一度は耳にする「マントラ」。みなさんマントラにはどのような印象をお持ちでしょうか。
レッスンの始まりや終わりに唱える「オーム」もそのひとつですが、私は初めてヨガのレッスンでオームを聞いたとき、正直少し戸惑った記憶があります・・・。
しかし、ヨガの勉強をして、マントラの理解が少し深まった今では、声を出しているときの音の響きや、音が無くなった後に来る静寂をとても心地良く感じるようになりました。
『ハートオブヨガ指導者養成講座』 の4日目となる今回は、海外にいる、提唱者のマーク・ウィットウェル先生とのオンラインセッションがありました。
いつもは生徒さんとの質疑応答、マーク先生からのメッセージなどで終わるこのセッションですが、今回はマントラのお話からそのままマーク先生のインストラクション、朋子先生の通訳で生徒さんがマントラを唱えながらアーサナを取る、というスペシャルな場面がありました!!
使い方は多岐に渡る!ハートオブヨガ的マントラの役割とは!?
ところで、初心者ヨガインストラクターさんの中には、「実はオームなどの、マントラの意味や効果をきちんと理解できていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
マントラの解釈や利用法はヨガの流派によりさまざまですが、今回はハートオブヨガ的に、マントラはどのような役割で使われているのかを3つご紹介します!!
【その1】マントラが呼吸の助けになる!?呼吸法としてのマントラ
その日の講座の中では、ハートオブヨガでよく使われる短いマントラを唱えながら、それに合わせてアーサナを取るプラクティスがありました。
アーサナを行う際、息を吐きながらマントラを唱えることで、自然と息が長く吐き出されます。吐く息が長くなると吸う息も長くなり、だんだんと呼吸が深くなっていきます。
普段、呼吸を苦手としている方でも、声を出すことによって、自然と楽に呼吸が深まりますね。
呼吸が深まることにより、
- マインドが鎮まる
- 自律神経が整う
- ストレス軽減
などが期待されます。
ハートオブヨガでは、それぞれが自分の呼吸のタイミングに合わせてアーサナを行います。つまり、同じシークエンスでも、それぞれ違う動きをしていることがあります。
その日のプラクティスでは、違うタイミングで発せられた一人ひとりの生徒さんの声が、こだまのように幻想的にスタジオに響きわたっていました。
【その2】マントラの唱え方が重要!?自分の内側と外側を繋げる役割
ハートオブヨガでは、
強い音を声に出すところから始めて、徐々に小さな音にしていき、聞き取れないほど小さい声になったら、次に心の中で唱えます。
これは、全体から小さなものへ、外から内へと意識を移すのに素晴らしい効果を発揮します。内外のものがひとつになることに気づき、平穏に満たされた気持ちに浸ることができるのです。
と説きます。
【引用元『ヨーガの真実』マーク・ウィットウェル(著)、加野 敬子(翻訳)】
強い音の振動を外に向かって響かせ、だんだんと小さくなった音の振動を体の内側で感じる。そして、唱えた後におとずれる、なんとも言えない静けさと穏やかさ。
マントラを唱えることで、癒しが得られたり、また、自分の内側と外側(周りの人や空間)とのつながりを感じることで、安心感が得られるのではないでしょうか。
【その3】ただ音を聞き、それを受け取るだけでも癒しの効果あり!!
その日、ハートオブヨガのプラクティスで使った、いくつかのマントラのうちのひとつが「OM(オーム)」でした。
オームを唱える前に朋子先生は言います。
声に出して唱えることに抵抗がある場合は、心の中で唱えるだけでも、他の人の音に耳を傾けるだけでも十分です。自分に合ったやり方を選びましょう。
また、マーク先生の著書では、
ただ音を聞き、それを受け取るだけで、何かが感じられるのです。
まずは体全体で音の振動を感じ、その効果が得られるようにしましょう。
とも記されます。
【引用元『ヨーガの真実』マーク・ウィットウェル(著)、加野 敬子(翻訳)】
声に出さずとも、目を閉じて耳から受け取る音をからだにめぐらせ、振動を感じるだけでもマントラの癒しの効果があるのですね。
マントラを声に出すことに抵抗を感じる生徒さんには、まずこのように説明を差し上げるといいのではないでしょうか。
まとめ:マントラで、体と心の癒しを味わいましょう。
今、マントラの効果が分からずに唱えているという方は、
- 呼吸への作用
- 生徒さん自身の内観のため
- 体と心の癒し、鎮静の効果
この3つを意識しながらレッスンに取り入れてみてはいかがでしょう。今までのレッスンとは違う、新しい感覚を生徒さんは味わうことができるのではないでしょうか。
その日、私が見た日本と海外とのオンラインセッションは、その距離を全く感じさせない、まるで同じ場所にいるような不思議な空間、まさに“繋がっている”ことが感じられる、崇高な時間でした。